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怒りで酔う!?

今日は大嶋心理学から。

ソースは、『ミラーニューロンがあなたを救う!』という、大嶋信頼先生の代表作です。

この本に書いてあることで、前に紹介したのは、
「子どものとき家族のストレス処理係になると、その後もどこに所属してもそのグループのストレス処理係となってしまう」というパターン。

なんで自分はいつも何をやってもうまくいかないし、不運だし、身体もしんどいし、、、、っていう人は、これを知ると救いになるんじゃないかと思います。

2:6:2の法則(上の2割はスーパーマンのように動けて、真ん中の6割は一般人、そして下の2割がストレスを請け負う係、、、と考えると、
社会の人口の2割もの人がこの「ストレス請け負い係」をやっているということになるから、まあまま多いですよね!!!

この本から、もう一つ紹介したいことを書きたいと思います。

人は、「怒り」で酔うことができる。

お酒を飲まなくても、人の脳は酔うことができるそうです。
その方法が”怒り”。
人は怒れば怒るほど、酔った時と同じ状態になるように、
脳内にホルモンが分泌され感覚を麻痺させます。

人は、怒りたくて怒るわけじゃない、、、と思いきや、
怒りたくて怒る(無意識だけど)、ということがあるのかとびっくりです。

感覚を麻痺させるために怒りたい。

どうして感覚を麻痺させたいかというと、
苦痛や苦しみを感じたくないからです。

この原理は、アルコール依存症と全く同じです。
お酒を飲んでいないといられないように、
いつも何かに絶えず怒っていなければ不安になったり苦しくなってしまう。

過去の嫌なことを繰り返し思い返したりするのも、
怒りでホルモンを分泌させて、感覚を麻痺し酔った状態にしたいから。

「酔う」ために不必要に人を誹謗中傷し、反撃されたらさらに怒りに酔う。

常に酔ってる(怒ってる)から、人を尊敬できなくなってしまう。

このように、
「怒りで酔って人を尊敬できなくなってる」というタイプの人は、結構多いんじゃないかと思います(最近増えてる??)。

「怒りで酔って人を尊敬できなくなる」の原因

このタイプの多くは、
親から「あなたは特別な存在だから」という”快”のメッセージを入れられ、同時に「それなのにあなたはその能力を十分に発揮していない」という”不快”なメッセージを入れられてダブルバインドの呪いがかかっている状態なのだそうです。

このダブルバインドの呪いにかかると、
「誰も私の本当のすばらしさをわかってくれないし、認めてくれない」という怒りに満ちて、人間関係を次々に破壊してしまいます。

「誰も自分の本当の凄さをわかってくれない」
「自分は正しいはずなのに、誰も理解してくれない」
「僕は本当は凄いんだ。誰も気づけないけれど」
「自分の心の優しさを誰も気がついてくれない」

何をしても、他責になってしまうのです。

このタイプの人は、怒りで酔っていて、すべて「~のせい」と他責で生きているので、学習が難しく、年齢を重ねても成長することができません。

「あなたは特別」の暗示を入れられて、
地道に努力しなくても何でもすぐできてしまう、
ぼさぼさの頭で身だしなみを整えるなんてこともしないけれど、
「自分は人を魅了する魅力がある」と思い込んでいて、
でも、実際はいつまでたってもできないことはできないままだし、
人からもチヤホヤされないし。

でそうなったときに、
その原因を自分以外の誰か(何か)に見出しては怒り、その怒りで酔うということをします。

心理学用語では、「幼児的万能感」と呼ばれますね。
大人になっても威張っているコドモのままの大人のことをいいます。

「幼児的万能感」の特徴としてよく言われてるのが、

  • 精神的に打たれ弱い

  • 我慢強さがなく、すぐに諦めてしまう

  • 責任転嫁や言い訳が目立つ

  • 主体性に欠ける

  • 感情のコントロールができない

  • 対等な人間関係を築けない

  • ルールに反した行動を取る

  • 現実を受け入れられない

これだと、友だちはできない、本当はできることがいつまでもできるようにならないし、常に怒りで脳が麻痺している状態だし、、、で悪循環になってしまいます。

ダブルバインドの”快のメッセージは「特別である」以外にも、
「心の優しい子」
「人の気持ちが分かる子」
「しっかりしてる子」
「賢い子、優秀な子」
「真面目」
「かわいい」
「楽しい子」
「恵まれている」
などなど。

”不快”のメッセージは、
「だらしない」
「こんなこともできない」
「暗い」「社交性がない」
「あなたの話は面白くない」
「落ち着きがない」
「サボって、能力を生かしきれてない」
「他の子と同じになれない」
などなど。いわゆる”ダメ出し”ってやつです。

親が子どもに与える”快”のメッセージって、
それは「ほめる」ってことだから子育てに良いことなんじゃない??
”不快”のメッセージも、
子どもをしつけるのに、ダメ出しするのは当然じゃない??
って思ってしまいますが、
ダブルバインドで”快”と”不快”の2重の矛盾したメッセージを入れられると、それは自由を奪うための「暗示」となってしまうわけです。

暗示なので、
本当に、できることができなくなり、だらしなくなり、落ち着きがなくなってしまう、ということです。

「真面目である」とか「優しい」とか「人の気持ちがよくわかる」など親から入れられたものは全て呪いの暗示なのです。
「あなたは頭がいい」とか「他の子よりもきれい」などもすべて呪いの暗示になります。それがあるから「私の本当の姿をわかってくれない!」と怒るようになり、その怒りで酔って人のことを尊敬できずに呪いの暗示から解放されなくて成長が止まってしまうのです。
「親は自分のことを愛してくれて褒めてくれた」というのは幻想です。
親の実際の目的は呪いの暗示をかけて自由にならないようにすることなのです。

大嶋信頼著『ミラーニューロンがあなたを救う!』

これが「怒りで酔って人を尊敬できないタイプ」の苦しみの根っこです。

呪いの暗示を打破するには??

自分が尊敬する人、あこがれの人を見つけて、「その人だったらどうするだろう?」ということをいつも問いかけながら、その人になったつもりで生活をしたらいいそうです。

それは、「相手のいいところを真似て自分を変える」ためではなく、
あくまでも「呪いの暗示の催眠状態から解放されるため」にするので、結果本当の自分を発見することができる、ということだそうです。

”自分”というのは全て暗示で作られています。
私の場合「根性がない」とか「根気がない」そして「弱虫である」というのが根底にあります。これが本当の自分の姿だと思ってこれを人に見せないように強がってみたり、意地を張ってみたりするのですが、それはただ逆の姿を演じているだけですから、根底にあるのは「弱虫でダメな奴」なのです。
でも、人の真似をしてみると、自分が弱虫で意気地なしだと思っている自分の姿が親から入れられていた呪いの暗示であることに気が付くのです。
尊敬できる人の真似をして一体になり、外から自分の姿を見ることができたときに、「それが自分の本当の姿ではなかった」ということが実感できるのです。それが呪いの暗示によって作られていた姿であることに気が付いたら、その呪いの暗示から解放されます。
呪いの暗示と戦う必要がなくなるからです。

大嶋信頼著『ミラーニューロンがあなたを救う!

ここでは、
「怒りで酔って、人を尊敬できなくなるタイプ」に絞っての説明が展開されているけれど、
ダブルバインドによって暗示が入る⇒暗示が本当の姿だと思い込んでしまう⇒その通りの自分を演じてしまう⇒(あるいは)それを見せないように自分を偽る⇒本当の自分を生きられない

これは、ほとんどすべての人に当てはまることだと思います。

私の場合は、「だらしない」、「抜けている」、「ずぼら」がかなり入っていて、
よく「それ以外は素晴らしいんだけどね、、、」と言われてました。

これでダブルバインドによる呪いの呪縛が完成です。

暗示を入れる側からすると(入れてるつもりはないだろうが)、
「いやいや、事実を言ってるだけだから」ってなるんだろうけれど、
その後の影響を考えたら、言葉って怖い、慎重に選ばないと相手や自分の一生を左右することになってしまう、、、自分も氣をつけようと思います。

親からだけでなく、もちろん社会(権威)、学校、マスコミなどからも暗示は入ります。

呪いを解くために、新たな自己暗示を

「わたしって意外と、、、」で、呪いの逆のことを繰り返し繰り返しいうのもよいですよね。

「わたしって意外ときっちりしてる」
「わたしって意外と片付け上手」
「わたしって意外と動作性知能が高い」

アファーメーションでなりたい自分になる、というのはよくあるテクニックだけれど、呪いと逆の言葉って何か抵抗があって入りにくいところがありますよね。
でも、この「意外と」をつけるだけで、その抵抗が取れるのはなぜでしょう。
本当に言葉ってすごいなと思います。

それに関連してもう一つ思い出したのが、

こちらのめいこさんの動画。

この動画も本当に素晴らしくて、
めちゃ参考になると思います。

マニフェストの大切さや潜在意識のしくみがとってもよくわかります。

わたしにとってはめいこちゃんが尊敬する人の一人なので、
「めいこちゃんならどうする??」って問いかけていけば、
自分にできた無意識の殻、不自由さをもっと打破できるかな。

あ、あとですね。
よく批判とか怒りなどを向けられて困っている人は、
相手が「怒りに酔って人を尊敬できなくなっている」という可能性を考えてみるといいかも。

そうすると、自分が相手を怒らせてばかりだ、
とか、「何かむかつく」という感覚が減ってくると思います。

(実際に、このタイプの人と会った後には、「なんかむかつく」という感覚にさせられる、という記述がありました)。

以上、『ミラーニューロンがあなたを救う!』より
大嶋理論をお伝えしました。

興味のある方はぜひ本を読んでみてくださいね。

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