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The Guardian書評11月4週


11月17日「難民団体は北フランスにおける『破滅的な状況』に警告を発する」

〇フランス北部のカレーとダンケルクではチャンネル海峡を渡航するため、前者で2000人、後者で1500人の移民が不衛生な状態で天候の改善まで待機している。11月8日以降で天候が回復したのは2日間のみ、両日で約1000人が19艘のボートで渡航した。フランス政府は孤児や妊婦、家族に充分な避難所を提供していない。数百人が飲食料や入浴を利用できない。


11月20日『アルゼンチン大統領選挙:極右派か?中道派か?、しかし環境のは存在しない』

〇極右派のミレイ候補は環境資源の民営化を提案しており、マッサ経済大臣と同じく気候変動への対策を打ち出していない(寧ろ懐疑的である)。両者は先住民の保護やエネルギー刷新、持続可能な畜産農業に関する公約を掲げていない。候補者と支持者は先住民や環境の保護よりも、農業や鉱業の拡大に関心がある。


11月20日「世界が直面する『地獄の』気温上昇3度、国連はCOP28を目前に警告」

〇今年まで平均気温が1.4度上昇した事で熱風や洪水、干魃が激化している。しかし今世紀に平均気温が未対策では3度、最低でも2.5度は上昇する可能性がある。国際的な合意基準である平均気温1.5度の実現には、現在の二酸化炭素の総排出量42%に相当する220億トンの削減が必要である。
〇国連はCOP28参加国へ再生可能エネルギーの割合3倍を呼び掛けているが、化石燃料に依存する国家では同燃料の予算が2倍以上に拡大する。長期計画に従い2050年までに排出量ゼロを実現できれば平均気温は2.0度の上昇に留められる。



11月20日「イエメンのフーシは貨物船を紅海で拿捕、イスラエル乗組員に『正当な対象』を呼び掛けた」

〇武装ヘリコプターで接近した覆面の戦闘員が紅海の南部を航行中の「ギャラクシー・リーダー号」を制圧した。イエメンに拠点を置く反政府組織フーシは、イスラエル関連の全ての船舶が武装勢力の「法的対象」だと警告した。
〇イスラエル政府は拿捕された船舶の国籍が英国で、管理者は日本人だと公表している。トルコ西部ケルフェズ港からインド西部ピパバブ港まで運航する同船舶には、乗組員25人は様々な国籍の保有者でイスラエル人は含まれない(IDF)。同事件がイラン主導のテロ行為であり、国際的な海洋の安全保障を脅かすと非難した。
〇日本政府は拿捕された船舶が「日本郵船」所有であり、湾岸諸国とフーシに解放を交渉していると公表した。


11月21日『ウクライナ難民の家族がイギリスでホームレスになる確率は4倍に上昇』

〇ウクライナ難民の家族がホームレスになる確率は他のイギリス在住の家族と比較して約4倍である。昨年度より13%高い6220人のウクライナ難民がホームレス支援策を適用する。約5千世帯がソファーでの睡眠やホテルでの居住といった「中間的なホームレス」である。開戦後から19万2千人が2種類の枠組み計画を利用して移住している。年度毎にイギリス全体で約1%の世帯にホームレス支援策が適用されている。


11月22日「『川は全てを押し流した』ソマリアでは数十人を殺害した洪水の終息を待つ」

〇ソマリアでは前例の無い6期間の干魃が続いていたが、「100年に1度」の洪水で50人が死亡し50万人が避難した。エルニーニョ現象とインド洋ダイポールモード現象に加えて季節的な豪雨で村落や農地は水没した。「死の街」で知られる南西部のバイドア市では、178箇所の難民キャンプから数万人が避難した。
〇交通網の破壊で物価高と帰宅困難が跡を絶たない。国連はソマリア国民の4分の1が「危機的レベル」だと公表した。イスラム民兵組織が支配するアル=シャバブでは、数万人が無支援での避難を余儀なくされている。



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