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藤井風さんやBE:FIRSTの記事を1年かけて書いてわかったこと

先日、運営しているCulture CruiseというサイトでBE:FIRSTについての記事を書きました。

この記事は2021年11月に書き始め、2022年12月に公開しました。

本当はもう少し手前で出すつもりだったのですが、時間をかけて書こうと思ったことは当初の予定どおりです。

Culture Cruiseでは2020年と2021年にも、藤井風さんについて1年日記をつけて記事にする企画をやりました。

気付けば3年連続で、1年で1記事がやっと完成するという作業を続けてきました。もちろんその間にもいろんな記事を書いています。

なかなかそんなことをするライターもいないと思うので、この執筆方法で気付いたことなどをまとめたいと思います。


なぜ1年もかけて書いたのか?

まずBE:FIRSTの記事は、時間をかけてでもしっかり書きたいと思ったことに明確な理由がありました。

BE:FIRSTは2021年11月3日にデビューし、私はこの頃に記事を書き始めています。

オーディションを経てデビューしたグループで、その様子も放送や配信などされていました。

「Gifted.」のレビューだけでも、記事としては十分成立できそうでした。

プレデビュー曲の「Shining One」とか、全部で4曲くらいですかね。持ち曲もありましたし。

でもやっぱりオーディションの話に偏りそうだと思ったんですよね。

リスナーとしても、オーディション出身のボーイズグループというイメージが強い方が多いのかなぁと考えました。

そこに「デビュー曲いいね、この先も楽しみだね」で終わる記事を書いたところで、何か意味があるのかな?と思ったのです。

サイトの評価(SEO)的にはそういう記事をたくさん書いた方が有利なんですけど、メディアの取り上げ方がすごく大事なところなんじゃないかなと思ったんですよね。

Culture Cruiseとしては、デビュー前から素晴らしかったけど、その後もどんどんアーティストとしてかっこよくなってるよねっていう、デビュー後の過程がはっきり見える記事にしたいと思いました。

ということで、もう少し待とうということに。書くと決めたからにはその間も記録し続け、最後に編集しようと思いました。

そうすることで自分のオリジナル記事になりますし、自分自身も気付きを与えてもらえます。

記録し続けるという発想は、藤井風さんの記事が経験になりました。

藤井風さんの1年日記

この記事の場合は、1年で1記事書き上げるというプロットが既にあり、当時デビュー前だった藤井風さんがふさわしいのではないかと思い、書き始めました。

2019年12月〜2020年12月までの日記です。

そして2年目も書きました。
2020年12月〜2021年12月までです。

日記といってもそれなりに記事っぽく編集しますが、日記をつけている時は本当に日記!って感じの内容です。

この作業によって、藤井風さんについてや、自分の執筆スタイルについてまでさまざまな発見があるものです。

2記事どころか、藤井風さんの記事はざっと数えても現時点で6記事以上ありますし、noteでも書いています。

ネタバレのないライブレポートとか、他のアーティストにも採用していったアイディアもたくさん浮かびました。

それができたのも、最初に1年日記を書いたからだと思います。

ちなみに藤井風さんの記事もBE:FIRSTの記事も、書いていることは途中でほとんど明かしませんでした。

記事を出せないこともありますが、単純にハードルを上げておいて、がっかりさせてしまっては申し訳なさすぎるので。

でも、公言しながら年末に向けて記事が出来上がっていくのも楽しいかもしれないですね。

1日で書いた記事もある!

他のライターさんはおそらく、数時間〜数日くらいで1記事書いていらっしゃるかと思います。

どう考えても、私の執筆スピードは遅すぎる。

そののろさを逆手に取ったものが、1年かけて書くという企画だったので、無名のフリーライターだからこそできることかもしれません。

そんな私でも、頑張って1日で仕上げた記事もあります。嵐の映画レビューとか!!

音楽と違って、映画の場合は上映スケジュールがあります。

公開が終わらないうちに1日でも早く記事を出したかったのと、映画館への客足が伸びる週末前に出したかったので、急いで書きました。

でももちろん全力で書きましたし、それは記事から伝わっててほしいです。嵐のことも大好きだし、わんわん泣きながら書きました。

つまり日数にかかわらず、どの記事も一生懸命書いていることには変わりありません。

それを大前提として、では1年かけて書くとどんな効果があるのか、最後にまとめます。

1年記事のメリット

  • 編集力・取材力が上がる

  • ストックコンテンツになってくれる

  • マルチタスクに慣れる

  • 曲を聴く回数が増える(執筆中・移動中など)

  • 大好きになる

ライターとしてのスキルアップには有効なことばかりです。

日々の日記をそのまま記事にすると抑揚がつきません。「構成どうする?  待って、構成とは?」と自分会議を開くことになります。

ストックコンテンツになるのは、やはり時間をかけた分、長く読んでいただけている実感はあります。

BE:FIRSTの記事は出したばかりなのでわからないですが、藤井風さんの記事は、SEOがとても強いです。2年経っても、毎日かなりアクセスがあります。

マルチタスクに慣れるのは、他の記事と並行して書くからです。
頭のどこかに1年記事の存在があるまま生活するという、修行のような日々に意味があるのです。

曲に触れる機会が増えるのは当然ですが、100回聴いても、101回目で気付くことってあるんですよね。ドリカム方式です。

例えば記事で取り上げた「Milli-Billi」
アルバムの発売は8月でしたが、パフォーマンス動画が出たのは11月末でした。

この動画が出て、YouTubeの急上昇ランキングもずっと1位で、その様子を見ていて、マジョリティとマイノリティについて述べている箇所につながりました。

それは8月には浮かばなかったかもしれないし、じっくり聴いたり観察することで、自分の中に生まれた思考だったのだと思います。


ちなみにデメリットは、記事が長くなることかもしれません。藤井風さんは7000字、BE:FIRSTは6000字くらいです。

やはり1年間の記録を1記事にまとめると、これ程のボリュームになるのは仕方ないと思います。

2記事に分けるとか考えるんですけど、そうすると後の記事を読んでもらえません。

ラストに1年のすべてが詰まっているといっても過言ではないので、藤井風さんだったらあとがきの部分。BE:FIRSTだったらメンバーについてのところとか。

だから、長くても読んでくださる方としか向き合えないシリーズかもしれません。でもそれ以外のデメリットは見つかりません。

結局、メリットの最後に挙げた

「大好きになる」

これが自分にとっての一番のギフトだと思ってます。

結論

こんなに人気の方々なのですから、アーティストとして魅力的なのは当然です。

そんな方々のことを、知れば知るほど好きになるのも必然的なことです。

それなのに、私たちは「知ろうとする」ことをしません。すぐに好きになれるものしか、目に入っていないんですよね。

私自身は結構冷めた人間で「知らんけど」って感じの人なんです。だから自分で訓練しているようなところがあります。その結果の1年記事です。

1年かけたところで、見えてくるのは一部分だけかもしれないですが、記事を書く前よりは何倍も知ることができました。

大好きな人や物が増えるというのは、日々の潤いや心強さという何物にも代え難い価値を得ることだと思います。

相手に何かを期待するのではなくて、自分自身への変化です。思考や行動が少しずつ変わっていきます。

誰かについて書いていても、必ず自分を見つめなければならなくなるので、それが長く書くことで得られる価値なのかもしれません。

結局は自分に返ってくるところがおもしろくて、続けることができたのだと思っています。

だから藤井風さんにもBE:FIRSTさんにも、心からの感謝とリスペクトです。


最後までお読みいただきありがとうございました!


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