見出し画像

第八人牛倶忘(にんぎゅうぐぼう)

凡情脱落し、

聖意皆な空ず。

有仏の処、

遨遊(ごうゆう)することを用いず、

無仏の処、

急に須(すべから)く走過すべし。

両頭に著(お)らざれば、

千眼も窺(うかが)い難し。

百鳥花(はな)を含むも、一場の懡儸(もら)。

鞭索(べんさく)人牛(にんぎゅう)

尽く空に属す。

碧天(へきてん)遼闊(りょうかつ)として

信通じ難し。

紅炉焔上争(いか)でか雪を容(い)れん。

此(ここ)に到って方(まさ)に

能(よ)く祖宗に合(かな)う。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?