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5バック相手にどうするの? 第7節マジョルカvsバルセロナ マッチレビュー

お久しぶりです。インターナショナルマッチウィークを終え、無事けが人を抱えてしまったバルサ。アラウホ、クンデ、デヨング、メンフィス、ベジェリンとこうも怪我人が出るかというような人数。おもわずため息。特にアラウホは手術が強いられるほどの怪我。手術は無事成功したが、バルサでの試合はもちろん、目前に迫っているW杯さえも捨てないといけなくなった。まだまだ若くキャリアは長いが、手術を受けてW杯を捨てるという決断に至るまでのアラウホの気持ちを考えるとかなり辛い。それでもこれからのキャリアを優先させたことに間違いはなかったと思う。

さて本題。今回はマジョルカ戦。今シーズンはバルサと対戦するまでは10位と健闘している。5-4-1や5-3-2を使い分けて守備を構築し、トップのムリキを中心にゴールを狙う。

かつて久保が在籍していたこともあり、イドリスババやイガンインなど特徴的な選手もまあまあいる。

それでは振り返っていく。

多くの方に読んでいただきたいので拡散していただけるとありがたいです。

スタメン

マジョルカは5-4-1。エルチェ戦は前半早くに退場者が出てしまったため、実質的に今シーズン初の対5バックの試合となる。できればインテル対策の鍵を見つけるために5-3-2できてほしかった。バルサがどう崩すかが見どころ。要注意選手はイガンイン、ムリキ、イドリスババ。

バルサはいつもの4-3-3。右SBの人員不足ということでこの試合ではバルデが右SBとして起用された。また、現時点でスタメンとはいいがたいピケ、アルバ、ケシエ、ファティなどもスタメンに名を連ね、シャビにアピールしたいところ。

強みが出せないバルサ

マジョルカ戦の感想として勝利できたがあまりいい印象を持ってない人が多いかと思う。
それはおそらく
・1得点しか取れなかった
・危ないシーンがたくさんあった
・もっと楽に勝てると思ってた

あたりが原因だと思う。ボールは保持できているのになぜか試合はマジョルカのペースで進んでいるなんて思ったのはないだろうか。

私が考えるにそれはバルサの強みが出る場面が少なかったからではないかと考える。

現時点のバルサが持っている強みは
・強力な攻撃陣(レヴァンドフスキ、WG、IH)
・サイドへ追い込むハイプレス
・ここまでリーグ戦わずか1失点の堅守

である。

結果としてマジョルカ戦も無失点に抑えられたわけだが、ゴールに迫られるシーンは多くあった。それでも無失点に抑えたことはとてもよかった。

しかし、ここで取り上げたいのは攻撃陣(特にWG)とハイプレスがうまく機能しなかったこと。それはマジョルカが採用した5-4-1のシステムが大きく関わっている。

5-4-1といえば昨シーズンのシティvsアトレティコの5-5-0を除けば、存在しているフォーメーションの中でもトップクラスの守備力を誇る形。文字通りFWは1人しか配置されておらず、相手のCBやピボーテに対してかけられるプレッシャーは少なくなるが、ゴール前での人口密度はピカイチ。攻撃的なチームに対してワンチャンスものにしたいチームが採用することが多いフォーメーション。

横の揺さぶりにも強く、レーンを埋めることも可能。SBのカバーに入ってもゴール前の人数は足りている。特にこの試合のマジョルカが使った5-4-1なんかは相手のWGに対してスムーズに2対1の状況を作ることができる。

これがバルサを苦しめた5バックの堅さ。

さすがのデンべレでも2対1、もしくはそれ以上の数的不利の状況を作られるとバックパスをして組み立て直すしか選択肢がない。ゴール前で待ち構えるレヴァンドフスキにクロスを放り込むのも1つの手かもしれないが、やっぱり5バックなだけあって可能性はかなり低い。

バルサの強みである攻撃力を数の暴力と組織力で止めた感じ。

やっぱりこの厚みのある守備ブロックには厚みのある攻撃が有効。この試合ではシャビの指示なのかはじめての右SBで本来のパフォーマンスが発揮できなかったのかは分からないが、バルデが高い位置をとるシーンやデンべレを追い越すシーンがほとんどなかった。バルデ1人がデンべレを追い越すことで2対1の状況はあっという間に変化すると思うし、デンべレの仕掛けやすさも格段に上がると思う。

実際にマジョルカ戦とは少し違うが、4-5-1のブロックで守られたバジャドリード戦ではSBの攻撃参加が有効であった。バルデの攻撃性能が光り、2アシストを記録した。

こちらもよかったらぜひ。

もう一つ消された強みはハイプレス。今シーズンから顕著にみられるようになった要素であり、果敢に仕掛けている。しかし、マジョルカ戦ではハイプレスが見られた場面は少しあったが、効果的に機能したとは言いずらい結果となった。

その理由は単純にマジョルカがロングボールを蹴ってくるチームだったということ。しかもその前線にはムリキがいる。194cmの高身長を誇る彼に対してはピケしかまともに張り合えず、ロングボールを収められる→速攻みたいな場面もたくさんあった。ムリキは本当に体が強い。昨シーズンから攻撃の中心になってるだけある。(FIFA23でコーナーキックからのヘディングで2点ぶち込まれた)

マジョルカみたいにシンプルに高身長のFWにロングボールを放り込んでからなんとかするタイプのチームが実は結構苦手なのかも。実際今までメッシという戦術兵器に崩しの全権を与えていたわけだし。

インテル戦に向けて

やはり気になるのがインテル戦。バイエルン戦に敗北しただけあってより落とせない試合となる。今シーズンここまでインテルは3-5-2を採用することが多く、守備時はもちろん5バックになることが予測される。

インテルの守備陣にはGKのハンダノビッチはもちろん、バストーニやパリへの移籍が噂されたシュクリニアル、デフライなんかもいる。MFにはブロゾヴィッチやバレッラ、チャルハノールなど実力者ぞろい。WBにはディマルコとデュンフリース。そしてなにより驚異的なのが2トップ。ルカクとラウタロだ。

ルカクはこれまたマジョルカ戦で苦しめられたムリキと同じ高身長のFW。ラウタロは機動力のあるアルゼンチン代表FWのレギュラー。堅守を築いているバルサでもかなりの脅威だ。

ただ、報道によるとルカクとラウタロ、ブロゾヴィッチが怪我をしているとのことであり、バルサとの試合にでるのが難しいらしい。どんな選手であれ怪我を喜ぶことは好きではないが、これらの選手たちの欠場はバルサにとって有利に働くことになるだろう。

試合展開としてはバルサがボールを握る時間が多くなると思う。インテルは5-3-2で来ると予想されるから、バルサが効果的に使いたいのはやはり5-3-2の3の脇のスペース。ここのスペースをSBが使うかIHが使うかはシャビ次第だが、個人的にはSBがそのスペースを使った方がいいと思う。SBがそのスペースに入り込むことでWGのサポートに入って追い越すこともできるし、IHはライン間でボールを受けるという仕事にある程度専念することができるからだ。

これまでの試合で見られたもったいないシーンはSBが幅を取って組み立てをIHが担うことでぺドリの攻撃力を活かせないということ。相手がバイエルンであったり守備が強みのイタリアのチームであるインテルだったりするとぺドリのクリエイティブなはたらきは不可欠なのかなと思うからぺドリの活躍にも期待したい。

今回はこんな感じで。

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