C2C(CTOC)アプリの勉強:2サイドコンバージョンファネル(前編)
今回は2サイドコンバージョンファネルのお話です、アプリグロースの主要KPIである流通総額は「単価×コンバージョン数」で計測します。
コンバージョン数は、「ユーザー数×コンバージョン率」です。
コンバージョンファネルとは、ユーザーストーリがマネタイズへ到達するまでの階層とその転換率を示したじょうごのような図です。
C2Cは、サービス提供者とサービス利用者の2サイドのコンバージョン(マッチング)を考えなければなりませんが、原則はサービス提供者から準備します。理由はサービス提供者がいなければ、流通総額が発生しないからです、初期段階は高評価(顧客満足が高い)サービス提供者をいかに集めるかがポイントになります。
B2Cの業界プレイヤーからのC2C展開は比較的容易です、なぜなら既にコンバージョン率の高いサービス提供者の確保ができており、コンバージョン率のデータも保有しているからです、近年のC2C時代の幕開けと同時に個人単位でアプリを提供し売上管理ツールとして定着させれば良いからです。
新たなC2Cは、上記に比べ難易度が急激に増します、サービス提供者とサービス利用者を同時に集めなければならない、つまり2サイドのコンバージョン率を同時にあげる検証とそのデータの取得から始めなければならないからです。(これは、私たちのパートナーには、あまりオススメしていません)
では、サービス提供者サイドのコンバージョンファネルを上から順番に見ていきましょう。まずは露出・認知です、これは通常は広告展開します、広告の着地先は公式SNSの見込みメディア、ラインディグページ、app storeの3択ですが、基本はダイレクトのアプリインストール広告です。ただしサービスの性質上DAUが生まれにくかったり、アプリ外でナーチャリングが必要な場合はSNSで見込みユーザー(アプリダウンロード、登録も併用)を貯めることもあります。
コンバージョンファネルの上層部はユーザー登録です、特に認知が低いアプリをグロースさせるためには登録の手段(SNSの選択、独自ID)、タイミングや項目を厳密に精査し、コンバージョン率をあげていきます。
コンバージョンファネルの中層部はサービス提供者が受注するために必要な情報の充実です、具体的にはプロフィール、実績、メニュー(特徴、価格)の入力です。アプリをグロースさせるためにはチュートリアルや先行して登録しているサービス提供者の実績などを紹介しながら、投稿写真やメニューのつくりかたなどをサポートして、コンバージョン率をあげていきます。
コンバージョンファネルの下層部は、マッチングからの予約フェーズです、サービス提供者には対応の早さ、正確さ、丁寧さなどが求められます。アプリをグロースさせるためには具体的にチャットによる予約内容の確認や事前説明などの精度を徹底的にあげ、マッチ直前直後の問い合わせ対応の改善を繰り返しコンバージョン率をあげていきます。特に対応スピードはコンバージョン率に直接ヒットする重要指標です
C2Cにおけるコンバージョンファネルはサービス提供者と利用者の2サイドですが、提供者が免許や資格などの保有者でなければできない(非スイッチ型)業界の場合はその業界の需要と供給バランスにより大きくコンバージョン率は異なります、また誰でもできる(スイッチ型)のコンバージョン率の考え方は次回の後編でお話しします。
次にサービス利用者サイドのコンバージョンファネルを見てみましょう。
広告→ダウンロード→登録までの基本的な流れはサービス提供者サイドと同じですが、アプリグロースへの道筋、つまマッチングや予約の導線は2本あります、検索またはレコメン後の「いいね、フォロー、お気に入り(ブックマーク)」などの応援、ファン心理醸成ステップを踏んでからの2段階コンバージョンと、検索やおすすめランキングからのダイレクトコンバージョンです。
ダイレクトコンバージョン導線の検索やおすすめランキングは、具体的に検索項目やランキングロジックなどの改善を繰り返しコンバージョン率をあげていきます。
私たちは既に多くのコンバージョンデータとノウハウを持つアプリグロースの専門集団ですから、ビジネスモデルやマッチングロジック、アプリUI/UX、機能のパッケージングによってコンバージョン率が全て違うことを熟知しています。キードライバーを見つけ出し、コンバージョンにレバレッジをかけるにはどのような施策が必要かを的確に見つけ出すサービスやメソッド(アジャイルスクラム開発)もあります。
プロダクトフィットと呼ばれるアプリ開発初期段階のユーザーストーリーの達成はコンバージョン率のKPI達成とも言い換えることができます、結論2サイドコンバージョンファネルはアプリグロースの方程式なのです。(後編へ続く)
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