独裁はドアをノックする音から始まる「独裁が生まれた日 習近平と虚構の時代」
本書は、中国共産党の指導者習近平の統治を、圧政を受ける被害者、中国市民を主人公にして告発するものである。「独裁は往々にしてドアをノックする音から始まる」というフレーズが本書に出てくるが、その後の悲劇を予感させ、恐ろしく静謐なインパクトがある。
意味するところは、独裁を目指す権力者が最初に進めることは、反対する政治家や口をふさがないメディア、ジャーナリスト、文化人などを予防的に拘禁したり、でっち上げで逮捕する。大衆の「餌食」とするために、被差別民を抑圧するのも常套手段だ。そのた