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飛騨方言おぼえがき(適宜追加)

我が地元である飛騨高山、飛騨方言の網羅的リスト(コーパス)は、既に書籍やインターネット上でまとめられている。けれど、私が生きてきたなかで耳にした、使ってきたことばで、そういったところには載りきってないものがいくつかある。飛騨は広く、ゆえにわたしのことばたちは その中の局地的なものなのだろうが、調べるたび見つからず切ない思いをしていたので、ここに残しておくことにした。つまり、ここに載っているのは一般的な飛騨方言(飛騨弁)ではないので、そういったものを必要とされている方は○○などを参考にされることをオススメする。


あ行

あぐむ【動詞】飽きてうんざりする

味ごはん【名詞】炊き込みご飯、しょうけ飯

「あらんであらずけやに」

ええなけな。

いキる【?】※他所に説明は投げる

うめる【動詞】(水で)うすめる。「お風呂の湯うめといて」≒水を足して温度をさげておいて。

植わる【動詞】植える(他動詞)に対して、自動詞の形。「稲が植わっとる」。→ しとなる、しとねる

おつくばり【名詞】正座して座る。床に膝ついてちゃんとする。つくばる、から。

おり菜【名詞】アブラナ科の野菜。≒菜の花

か行

‐ からかす【助動詞】「しーからかす」「着ぃからかす」
https://twitter.com/nakamurakihiro/status/1796742244520915060?t=jPOH5DBlVP7PHFu8GbV4JQ&s=19

ガヤの実【名詞】カヤ。どんぐりみたいな。

ケツぶつ【動詞】 (花札をしていて、)「ケツぶった〜〜悔しい……」

説明はメンドイが、手札から1枚出して場札を取り(合札とし)、山札をめくった際、その合札と月が被ってしまう(3枚めとして出てしまう)こと。場にその月がもう1枚あってそれが取れるならケツぶってない。よくあるのは、場札のタンやタネを手札のカスで取ったときに、山札めくったら同じ月のコウが出ちゃうやつ。そのコウは取札にできないので場に行ってしまうし、元から取れることが決まってたから別の場札取ればよかったなぁ、もったいなかったなぁ。というときに「ケツぶった」という。慣用表現かな、過去形以外で使うことはほぼない。

こくる【動詞】喉をこくる。つまるようなこすれるような。「餅が(喉を)こくる」

こつける【動詞】こつんと(頭などが)ぶつかる。「あんばよ、コつけんように、座りんさい」

こにがい(小苦い)【形容詞】 ゴーヤーや鮎、サザエなどに使う。少し苦い、ほろ苦い。野菜に言うときは青くささを含んでいる気がする。味のある苦さ。コーヒーには言わない。(追記。気まぐれクックのかねこさんが2021.8.3の動画で使ってた。小-○○いとかは一般的な用法なので、要調査。)

(ゴーヤーチャンプルーなどを食べて、)「このゴーヤ、こにがくておいしいね」

「今度かしとくれ」【タクシーの運ちゃん】の持ちネタ

さ行

−(しん)さい【助動詞】◯◯しなさい。コレコレしんさい。座りんさい。拭きんさい。

しゃごしゃごだ【形容動詞?】たぶんちりめん地の服やちりめん山椒っぽいような、独特の感触や食感を指す言葉。シュウ酸の抜けてないほうれん草にも言うかも。「このシャツ、しゃごしゃごで涼しい」「このほうれん草、口がしゃごしゃごする」

しゅうのい【形容詞】 主に白菜の漬物などに使う。我が家だとフランスパンにも使っていたがレアケース。食べ物(漬物)のあの独特な歯ごたえ、噛みごたえ。シャキシャキではない、歯が食べ物の中に向かうにギシッと凝縮されるあの感覚。

た行

たーけ(たわけ)【名詞】「たーけやなぁ」

たちまい【名詞】「建前」の音便変化? 上棟式のこと。

ちぢこなる【動詞】寒くて縮こまる。他にも「でこなる」「まぐなる」など、「◯◯なる」系の言葉は多い。

は行

ひとんた(人んた)【名詞?】人たち。あるいは「○○んた」で○○たち。「自分た」で自分たち。「ぼーら」でその辺の男の子たち、の呼び掛けになるのに近いものを感じる。

ま行

窓口(まど く ち)【名詞】東京弁だと「まどぐち」と読むことが多い気がする。筆者は、上阪したときに「みどりのまどくち」「まどくち」と言いまくってて、友人に「"まどぐち" やない?」と言われるまで気がつかなった。

水っちょい(みずっちょい)【形容詞】水っぽい。湿っぽいのワンランク上。湿っぽいも「湿っちょい」とか言う。

見れれる【複合動詞?】見ることができる。「やわいよる」の「〜(し)よる」に近いものを感じる。

や行

やんさ踊り【催し】飛騨やんさ。そういえば踊れるなぁと思って。

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