スクリーンショット_2020-02-08_8

なぜ私がクチコミを語ることができるのか

宿泊施設は20年間クチコミと向き合ってきた。であれば私でなくても、クチコミに関して語れる方は宿業界にはたくさんいることになります。

しかも、私はたった8室の宿です。1年で入ってくるクチコミの数はしれています。例えば、100室以上あるホテルや旅館ならば、私の宿の10倍以上入ってきます。10倍以上のノウハウを持っていることになります。

それでも私がクチコミについて語ることができると断言するのには理由があります

私自身、10年前までクチコミに悪い印象を持っていた

20年前にクチコミに相対するようになって以降、良いクチコミも悪いクチコミもたくさんいただきました。良いクチコミでテンションを上げ、悪いクチコミに落ち込む。まさに一喜一憂。ただ、相対的に悪いクチコミにモチベーションを下げられることの方が多かった気がします。できればクチコミなんてない方が良い。自分のペースでやっていきたいのに、クチコミという名の外からの助言に気持ちを持っていかれるのが嫌でした。今、そんな思いをされている方、多いのではないでしょうか。

また、2、3年に一度ですが、意図的にお店側を精神的に傷つける悪意のあるクチコミが入ってくることがありました。こちらにミスがあったり、期待値を上げすぎていたのが原因だった場合もあるのは認めます。そのことに対し、許せない気持ちをフルスロットルで後日クチコミにて書きなぐってくる人がいるのです。

これは一時期海外で有名になった特徴的な日本人「サイレントクレーマー」です。ホント、こういった人多いです。

サイレントクレーマー

欧米人に限らず中国人や韓国人も、宿や飲食店でのサービスに文句があれば、その場ですぐに注文をつける。しかし、日本人はおいしくなかった、あるいはサービスが悪かった場合、その場で文句を言わずあとからクチコミやインターネット等を使い、その飲食店や宿の悪評を広める行為をする。このような人たちのことをサイレントクレーマーという。

実際これをされると事業者側は、ものすごいショックを受けます。(サイレントクレーマーの目的は、自分は損をした怒りを沈めるために、ショックを与えることなのでしょう)私も経験ありますが、満面の笑顔で満足そうにお帰りになられたお客様が信じられないほどの罵倒に近い言葉でコメントを入れられてきた時には、人間不信になりそうでした。

この時のことは以前「カップヌードル事件」というタイトルでメルマガに書いたことがあります。このエピソードはメルマガバックナンバーとして後悔しています。興味のある方はこちらをご覧下さい。 ※PDFとなります

このようなクチコミをもらうこともあるわけですから、精神衛生上もよくないですし、可能であればクチコミというシステムをやめてもらいたいと思う気持ちもよくわかります。もう8年も前のことですが、私自身この時は本当にそう思いました。

良いクチコミにフォーカスすることで考え方が変わった

とはいえ、悪い事ばかりではありません。良いクチコミの中から、心に残った言葉をそのままプランタイトルにしたり、ホームページ制作時のキャッチコピーに使わせてもらうことで、お客様が次第に増えていったのです。楽天トラベルマイスターのキャッチコピー賞やカスタマイズページ賞を受賞することもできました。何よりも、そのキャッチコピーに惹かれていらっしゃるお客様が多くなったので、お客様の満足度が高くなり、良いクチコミ評価が増え、悪いクチコミ評価が減っていきました。

クチコミは毒にも薬にもなるけど、ちゃんと活用すれば99%が薬として活用できる。これは逃げてはいけない。むしろ積極的に向き合うことでプラス面の方が多いのではないかと考え始めたのです。

この5年間で1500件以上のクチコミをいただいた

そして今、私がクチコミのことについて語る資格があるのではないかと思っている一番の理由。それはたった8室の宿がこの5年間で4桁のクチコミをもらった経験から、様々な気づきや発見をいただいたからです。

クチコミを集めようとしても、そんな簡単にたくさん集められるものではありません。近年、お客様は大きな不満を持った時と、感動した時しかクチコミを書きません。つまり、5段階評価で1か5の時しか書かない傾向があるからです。

そんな中、たくさんのクチコミを書いてもらえる方法を見つけました。それは宿泊施設ならば簡単に無料でできる方法です。お部屋にアンケートシートを置き、手書きで書いてもらう、というやり方です。何もない田舎の民宿の部屋。そんなゆったりとした時間の中、目の前にアンケート用紙とペンがあると書いてくれるお客様が多いようです(笑)。それが以下のサイトです。

民宿美味し宿かどや『お客様のお声』

お客様からいただいた手書きのアンケートを写メして転載、お返事を書いているお客様の声ブログです。2014年10月24日にスタートして2020年2月7日現在1399件のクチコミを掲載させていただいております。

5年3ヶ月ほどで1400枚近くのクチコミをいただきました。Googleのクチコミもまだ3年ほどしか経っていませんが109件いただいています。他に宿泊予約サイトのクチコミもありますが、少なくとも1500件以上のクチコミを5年でもらい、その全てに自ら一人でお返事を書いてきました。

これだけいただくと、自社の強みがわかります。ごく稀に入ってくる悪いクチコミにも動じなくなってきます。たくさんの感謝のお返事を日々書くことになりますので、仕事を前向きに行えますし、お客様への感謝の気持ちも日々持ち続けられます。

数多くのクチコミに向き合ってきたのですから、私はクチコミに対して自分の考えを述べる資格はあるんじゃないか、経験があると言って良いのではないかと思っています。

20年、クチコミと向き合ってきたのと同時に、累積すれば2000件近いクチコミに一人で対応してきたという自負があります。そんな経験の中からお話をさせていただきます。よろしくお願いします。

コムサポートオフィス
https://www.com-support-co.jp/

コムサポメルマガ登録はこちら
https://www.com-support-co.jp/mailmag/acc.cgi?id=152152803350740

コムサポLINE公式登録はこちら
https://line.me/R/ti/p/%40hwl1792b

ガクのツイッターアカウント
https://twitter.com/kasumi_kadoya

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?