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人生で初めて小説同人誌を作った話

中高校生の頃より、拙いながらも絵描き・字書きをやってきた。時に2次創作、時に1次創作活動に打ち込んできたわけだが、作品を完成させても自分だけで留めておくか、Twitterやpixivにアップするのが精一杯だった。

そんな私がついに人生初の"製本"に挑戦した。

1度やってみると案外難しいものではないということがわかり、今後の同人誌頒布の夢へ1歩踏み出しやすくなった。
そんなわけで、また本を作りたくなった時に、はたまた私と同じように足踏みしている方の参考に少しでもなればと思い、備忘録として具大的な作り方をここに記す。

前提として、今回はコピー本などではなく、印刷会社に入稿して作成するやり方をご紹介します。


1.印刷会社を決める

まずはこれ。
先に原稿を作っても印刷会社によって決まったサイズなどがあるので、先に印刷会社を決めて、そのサイトに大抵は原稿作成について・入稿についてとあるのでそれを読んだ上で原稿作成にとりかかる。

今回私が使わせていただいたのが、こちらの
ちょ古っ都製本工房さんです。

1冊から格安で作っていただけます。
今回は身内の誕プレ用に3冊だけ欲しかったのでこちらを利用させていただきました。
印刷方法や部数によってぴったりの印刷会社さんは異なると思うので、そちらは口コミやサイトを見比べて検討してみてください。
少なくとも私は今回の印刷所さんで困った部分は全くなかったです。

2.原稿をつくる

印刷会社が決まったら次はいよいよ原稿作成。
私は以前より書き溜めていた小説があり、それを本にした、という形なのでほぼコピペでできました。
しかし!だからこその注意点もあるので後述します。

まず小説本作成を作るにあたって、私はWordを使用しました。流れとしては、

  1. テンプレを作る

  2. 本文を書く

  3. 校正

  4. PDF化したうえで最終チェック

という形です。
入稿方法や作る本のサイズによってテンプレなど変わってくるので、ここで私が実際に注文した際の様式を見ていただきましょう。

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4営業日コース本文モノクロ・カラー混在
冊子のサイズ:A5
冊子の用途:同人誌(小説)
本文の印刷方法:モノクロ印刷(スタンダード)
本文の種類:書籍用紙72.5kg(淡クリームキンマリ)
本文の断ち切り:希望しない
印刷部数:4
ページ数:44(表1.2.3.4を除いたページ)
製本方法:くるみ製本
とじ方:右とじ
表紙の印刷方法:フルカラー印刷
表紙の種類:マットポスト紙220kg
表紙の色:白220kgマットポスト紙
表紙の断ち切り仕上げ:しない
オプション加工:表紙・PP加工(マットPP)
                      遊び紙挿入(1枚さくら色挿入ページ:前)
入稿方法:アップローダー利用
本文・表紙の中央配置OK
ーーーーーーー

ざっくりとこんな感じです。
ひとつひとつは後ほど詳細を書きますが、これを前提としてWordのテンプレを作っていきます。

レイアウト
→文字列の方向→縦書き
→印刷の向き→縦
→サイズ→A5(148mm×210mm)
→段組→2段組(1部1段組にします後述)
→余白→ユーザー設定の余白→余白→上下20mm左右15mmとじしろ8mm左→文字数と行数→行数だけ指定する→行数20の14.95pt→その他→ヘッダー10mmフッター8mm

ホーム
フォント→源暎こぶり明朝v6(デフォルトフォントでは無いのでインストール必須)
フォントサイズ→本文9pt、見出しなどは11pt、ページ数は8pt

ヘッダーフッター
ヘッダーは使用しない。ページ番号(入校時必須)はフッターに書く。
私の場合はヘッダーとフッター→ページ番号→ページの下部→番号のみ2を使用。
※表紙をめくったところのタイトル部分や目次は1段組で作るしそこにはページ番号をいれない。そういうところはまずレイアウト→区切り→セクション区切りを使い、テンプレが全て変わってしまわないようにする。

その他
・目次のページ数部分など縦書きで横書きの数字にする時は文字を選んで、ホーム→段落のとこにある拡張書式→縦中横を使う

これでテンプレ作りは完了したはずです。
あとは文章を書いていくだけ!

※コピペで文章をテンプレへ貼る人へ!
詳しいことはわからないですが、サイトなどからコピペで貼り付けるとうっっすらと文字の部分が網掛けになっている場合があります。
このまま印刷するとその網掛けまで反映されて残念な仕上がりに......
そんな時は、網掛けを解除したい部分を選んで、ホーム→フォント→文字の網掛けを1回クリック→もう一度クリックすると外れてるはず

3.校正・表紙

ここはもう気合いと根気です。1日おいて文章を見返すと毎日のように誤字脱字が見つかります。
満足するまで体裁を整えましょう。
表紙は私は自分で描きました。
A5サイズの表表紙と裏表紙を別々のファイルでクリスタで描いて、PDFにして連結しました。
クリスタからPDF出力する方法や、PDF連結はググれば出てくるので割愛。

4.PDF化して最終チェック

いよいよ入校に向けての準備です。WordファイルをPDFに変換して名前をつけて保存しましょう。
ちなみにアップローダーを使わない人はPDF入稿でないものもあるので、そこは自分の入稿方法に従ってください。

サイズチェック
PDFを開く→ファイル→プロパティ→概要のところのページサイズが148×210になっているか
※断ち切りにする方は塗り足しが必要だと思うので必要に応じて変えてください
中央配置は何もいじっていなければとくに問題ないと思います。

フォントの埋め込み
ファイル→プロパティ→フォントの所がすべて"埋め込みサブセット"になっていることを確認。
なっていないものは文章を消すか埋込みを行う。
源暎こぶりとWordデフォルトの文字なら大体は埋め込みになっているとは思います。

このあたりがクリア出来ればあとは入港ページの注意書きを見ながら入稿するだけです!

完成品についてのレビュー

こうして出来上がった本がこちら

写真の文章は1回目印刷した時に網掛けに気づけなくて失敗してしまったものです。このあと作り直しました...
でもそれをら除けば余白や文字間隔など読みづらさは特にないです。
表紙は一回目はクリアコートで作りましたが、それよりマット加工の方が個人的には好き。クリアはつるつるとしてますが、マットの方がさらっとした仕上がりでなんとなく高級感。
遊び紙もちゃんと入っててかわいい!
表紙合わせて46ページほどで2.79ミリの分厚さです。
このWord設定なら特に断ち切りしなくても困らないし、なんなら表紙も私は断ち切りしてませんがそこまで気になりませんでした。

まとめ

今回初めて本を作ったわけですが、今どきの印刷会社さんはやり方も載せてくださってたり、すごいとこは原稿作成用のテンプレまで用意してくれているので、中身さえ用意すればあっという間に本になります。
私はこの仕様で4冊つくり送料合わせて2000円ほどでした。価格もお手ごろ!
1度やればだいぶハードルが下がるなぁという印象でした。

また、同じように小説同人誌を作ったハウトゥーを紹介されているマイキー様のnoteを当時参考にさせていただきました。
私の記事よりも印刷会社さんや紙の選び方など、おなじちょ古っ都製本さんで紹介してくださってるのでぜひ読んでみてください!


本業(?)は文章ではなくイラストのほうなので、昔からの夢である推しカプ同人誌作りに次は挑戦したいです。そっちの方が断ち切りとかしっかりしなきゃで大変そう...

これからもいろんなことに挑戦して、オタク生活充実させていきたいです。
割愛したところもたくさんあるので、もしこの記事を読んで聞いてみたいことなどあればお気軽にコメントください!
お付き合いありがとうございました。

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