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「急がば回れ」エンタープライズセールスにおけるカスタマーサクセスの重要性 ~昨年1年間の反省を添えて~

この記事は、ベルフェイスの有志メンバーで繋ぐ #新年ベルリレー 18日目のコンテンツです。他に弊社代表含め28人が記事を書いておりますので、弊社にご関心のある方も、無い方もぜひ御覧ください!

ご挨拶(今回のテーマ)

ベルフェイス株式会社にてエンタープライズグループの
アカウントエグゼクティブをやっています岩下と申します。

エンタープライズグループとは、大手企業グループ様を対象にセールス及びカスタマーサクセス(以下、CS)等を行っている部門です。
弊社ではエンタープライズ領域は独立した組織となっており、エンタープライズグループ内に、マーケやセールス、CSの各機能を持っております。
その中でアカウントエグゼクティブとは、担当顧客に対してセールス、CS、双方の窓口となる人間のことです。
そのため、セールスとして目標数字をいかに達成するかというミッションもあるし、担当顧客にサクセスしてもらうためにいかに支援するかという側面もあり、アカウントエグゼクティブは2種類のミッションを持ってます。
今回、私の書くnoteはここが重要なポイントとなります。

多くのSaaS企業の方と情報交換をすると、よく話題になるのが、
 ・エンタープライズ領域は組織や戦略を分けたほうがいいのか
 ・CS担当にアップセル、クロスセルの売上目標をもたせた方がいいのか

の2点です。
この点について昨年の反省をふまえて、個人的な見解を書きます!

前提の確認

今回は0からの新規開拓の話ではなく、
大小はあれどお取引のあるエンタープライズ企業様に対してどう相対するかという話です。また、大前提として、サブスクリプション型のSaaSサービスを提供している会社における話です。
何にでもあてはまる話ではないですし、最終的には私個人の昨年振り返りからの決意表明みたいなものなので、その点をふまえたうえで、読んでいただけた方の少しでもお仕事の参考になれば幸いです。

早速の結論「急がば回れ」とは

私のいきついた結論から述べます。「急がば回れ」です。
目の前の目標数字はもちろん気になるでしょうが、まずは既契約の部署でのサクセスを目指しましょう。エンタープライズ企業へのアップセル、クロスセルはカスタマーサクセスの先にしかありません。
もちろん例外は何事もありますが、エンタープライズセールスに銀の弾はありません。エンタープライズ企業に対するセールスもカスタマーサクセスも複雑な利害関係の調整の積み重ねが大事だからです。

ミッションの1つとして目標数字を持っているとどうしてもセールス的な活動が先行することがありますが、既存の利用部門がサクセスしていない場合、多くのケースでお互いに無駄骨となります。
ここからはそう考えている理由の中で代表的な2点を書いていきます。

・稟議を書きづらい(リスクの回避)
お客様の状況を想像してください、稟議を書こうと思ったときに社内に活用の進んでいない部署があったらどう思いますか?
当然、触れないわけにはいかないでしょう。また、稟議が上っていく際に必ず聞かれるでしょう、
「この前導入したあの部署うまくいってないけど大丈夫なの」と。
この指摘を超えて新しいツールの導入を進めるということは、お客様はリスクを背負って稟議を書くことになります。これはしっかりフォローするべきですよね?
また、決裁者もリスクはないのかを当然チェックをします。
お客様に「魅力的な提案だったけど、まずは今契約しているあの部署で成功事例を作って欲しい」などと、悲しい顔で言わせないようにしましょう。

・既存利用部門からの横槍(組織の力学)
こちらもお客様の立場になって考えてみましょう。あなたは活用が進んでいない部署の責任者です。そんな中、他の部門(または全社で)そのツールの導入提案がされていると聞きました。どう感じるでしょうか。
「まずは、うちの部門をしっかりサポートしてくれよ」、「うちで上手くいってないのに他でうまくいくわけない止めねば」、こんな感じでしょうか。お相手の立場になってみれば当然ですよね。

2点のよく起こりうる理由を読んでみて、いかがでしたでしょうか。
私は上記のように、何かを提案するときに、自分がそのお客様の立場だったらどう考えるか、を徹底的に考えるようにしています。
※余談ですが、よく社内でも話すのですが、セールスにもカスタマーサクセスにも双方に通じる重要な力が想像力だと思っています。いつかこの点に関してもnote書きたいと思ってます。

上記した2点からも分かる通り、
エンタープライズ企業は組織が大きく、またその中の人間関係も複雑なため、それに合わせた提案が必要になる。
 →エンタープライズ領域は組織や戦略を分けたほうがいい
既存部門のサクセスは提案の前提条件となりやすい。
 →少なくともCS担当にはアップセル、クロスセルの数字はもたせない、サクセスに専念してもらう。仮に役割が重なってる場合は、KPIを工夫して、サクセスの先に目標数字があるようにする。
  例)◯◯円のアップセル目標→それを達成するために既契約部署の活用率を80%以上にする、など
とすることがいいかなと私は考えています。

※補足
逆説的に言えば、既契約の部署がサクセスしているときは積極的に提案を持っていきましょう。提案をしないのはもったいないですし、お客様にとっても実はそれは損です。どこかの部署で成功しているのであれば、それをモデルケースに展開しやすいでしょう。
お客様にとって良い提案ができるはずなのにそれをしないというのも、一つの機会損失(お互いにとって)と言えると思います。
自信をもって、他部門の紹介や役員へのご挨拶、新しいプロダクトやオプションの説明をしましょう。普段からカスタマーサクセスに向き合っていれば、それは必ずお客様に伝わり、必ず話を聞いてくれるはずです。

昨年の振り返り(本質は何か)

少し余談になりますが、上記にも関連する(今回のテーマを考えるきっかけになった)ので、ベルフェイスとコロナの関係についても書きます。
昨年を振り返るとコロナという外的要因で日本のオンライン事情は大きく変わりました。弊社代表の中島も書いている通り、コロナは「追い風」と「向かい風」でした。
弊社代表の中島が書いたnoteはこちらです。

今回は私なりの視点から、この「追い風」と「向かい風」について考えてみました。

まずは、「追い風」の話です。コロナ第一波直後に無償提供をしたこともあり、弊社の知名度は上がり、無償提供へのお申し込みは3ヵ月で1万社を超える結果となりました。お客様からも感謝の声を多数いただけたし、間違いなくコロナ禍で経済を止めないための1つの手段として貢献できました。

そうしたときに「向かい風」とは何か。それはbellFaceがコロナ対策ツールとして受け止められてしまい、本来のオンライン商談の価値、ベルフェイスの価値が伝わりづらい状況になってしまったことです。
この事象に関して、個人的に私はお客様への向き合い方を深く反省しています。コロナ対策でオンライン商談を一気にアピールした副作用だなと感じました。bellFaceをコロナ対策で入れた結果、コロナが収まってきたらもう使わなくてもいいのでは?という誤解を一部与えてしまいました。
コロナに関係なく、bellFaceにもオンライン商談にも多くのメリットがあります、それは生産性向上や商談データの活用などです。
コロナ対策で導入いただいたお客様に「急がば回れ」の精神で、改めてbellFaceの良さやオンライン商談の本質的なメリットを、きちんとお伝えすることが今年1年はとても重要だと思っています。

オンラインでの商談や面接、接客はコロナ対策による一過性のブームではなく、多くの人々の可能性を広げ、そして社会をより良くする動きだと私は確信しています。その実現のために、そして何よりもベルフェイスを導入していただいたお客様にコロナ対策だけでない本質的なメリットをご提供してサクセスしていただくために、引き続き、カスタマーサクセスに向き合う所存でございます。

おわりに

前提で書いた通り、私個人の昨年振り返りからの決意表明でございました。
ですが、今回のテーマである「急がば回れ」そんなの分かってるよという人もいるかと思いますが、今一度セールス及びカスタマーサクセスに向き合う皆様にお伝えをして、何かの参考に少しでもなればなによりです。

また、最後になりますが、上記した通り、オンラインでの商談や面接、接客をコロナ対策による一過性のブームで終わらせてしまうことなく、多くの人々の可能性を広げ、そして社会をより良くするために、ベルフェイスはさらなる仲間を募集中でございます。このnoteを読んでご興味を持っていただいた方、ぜひお気軽にお声がけください。
※こちらは弊社の採用ページです

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それでは、最後まで読んでいただきまして、ありがとうございました。

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