3月14日 CSUNチェックイン

この日は早朝からカンファレンスチェックインが開始される。私も朝からエントリーに行った。プログラムや展示会の案内と一緒に雑誌DIVERSEabilityが配布される。いつもながら表紙はかっこいい障害者モデルだ。あ、これはパラリンピアンで平昌の銀メダリスト、Amy Purdyだな。両足義足のスノーボード選手で、モデルでもある素敵な人だ。

雑誌Disabilityの表紙
いつもながら素敵な障害者モデル 今回はAmyだ

カンファレンスホテルと宿泊が同じというのは、とても気楽である。前回までは向かいのヒルトンだったので、荷物を受け取った後、部屋に戻るのが面倒だったのだ。今回はエレベーターに乗るだけだ。で、このアナハイムマリオットのエレベーターが、見たことのないパターンだった。キーボード、またはキーパッドで、行きたい階を指定するのだ。そうすると、AからFまでの6基あるエレベーターのどれかを画面が指定する。それに乗ると、降りる階で止まってくれる。セキュリティ的には安全だと思えるのだが、何人乗るかまでは伝えていないので、一度は6人の一家と乗り合わせてしまい、けっこう密になった。で、視覚障害者だったら、自分が指定された番号をどうやって把握するのだろう?ボタンの中に障害者マークがあったので、これを押すと音声対応になるのか?また、ロビー行きだけはそのキーボードの上のタッチパネルで指定する仕様だった。最初はそれがわからなくて焦った。これってUDかなあ。確かに慣れれば使いやすいんだけど。。。

マリオットのエレベーター階数指定ボタン
階数指定の下にロビーと出ているのだがよく見えない
これはディスプレイタイプ ロビーはどこ?
併用のタイプもあるがここでも一瞬ロビーが不明に。。

部屋に戻って、明日からのセッション内容をチェックする。サイトもオープンされているので、資料がダウンロードできるものも確認する。CSUNは、ジャンルごとにキーワードが設定されているので、それで絞り込むのだが、今年はジャンルが増えている。あれ、デジタルアクセシビリティって項目、以前からあったっけ??リーダーシップって項目、新しいかも。。ユーザビリティや、当事者参加デザインなどの項目が前より増えたなあ。。などと、時代の流れを実感する。

私は毎年、法律に関するセッションを優先している。米国を始め、各国の政府の担当者がやってきて、国のアクセシビリティの政策をアップデイトしてくれるからだ。だが、今年は、ロシアの侵攻のせいで、EU各国の参加が減っているらしい。EUのアクセシビリティの法律、European Accessibility Actが出て3年、EU各国は国内法を整備すべき時期に来ているはずなので、状況を知りたかったのだが。ま、イギリスなど数か国は来ていそうだ。

この時点で、悲報が届く。明日の朝のキーノートスピーチを行うはずだったMike Pacielloが来ないという。え~っ、君が話すからというのも、今回の大きな目的だったのに!彼は、いわばWebアクセシビリティのレジェンドである。まだ誰もこの必要性を認識していなかったころから、CSUNで毎年、ワークショップを開催し、アクセシブルなWebの作り方を参加者に指南していた。ガイドラインを作るだけでなく、実際にUDでないと困る人々がいることを体験させてくれた。メールしてみる。「どうしたの?」すぐ返事が来た。「ごめん、陽性反応でちゃって。。」らら、それじゃ仕方ないよね。まず、エアに乗れないし。「お大事に!」と(日本語で)送った。ネットででも話してくれるとよかったのだけど。。。結構大変だったのかも。

夕方、会場でキックオフのハッピーアワーが始まる。Harryだ!Sandyだ!懐かしい顔がたくさん。会場へ行くエレベーターの中で出会ったWCAGの広報担当Karenとかなり長く話す。今年、WCAGは特にセッションを持たないらしい。Judyも来ないんだなあ。Shadiはアマゾンに移ったそうだ。みんなこの3年間の間に、いろいろ変わっている。ICCHPのクラウスの顔も見える。ヨーロッパチームもなんとかやってこれたんだなあ。芝浦工大の中村先生が来ていたので少し話す。今回、先生はなんとか渡米できたが、学生は大学の許可が降りず、参加できなかったのでオンラインで説明するのだとか。どこも苦労しながら参加しているのだ。二杯ほどワインを飲んで早々に退席する。明日は8時からだからもう寝ないと。。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?