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アメリカプラフリー事情(スーパー編)

今回は、アメリカのプラスチックフリー事情の中で
特にスーパーマーケットでの、特に野菜売り場の
状況についてご紹介したいと思います。

1. 一般的なスーパーの野菜売り場

まず最初に、野菜売り場からみていきたいと思います。
日本だと、野菜1つ1つごとに個別包装されていて、
だいたいプラスチックの袋に入っていることが
殆どだと思います。
特に乾燥に弱い青菜類はマストでしょうし、
根菜類は稀にネットに入っていることもありますが
ビニール包装のことが多く、きのこ類も必ずと
言っていいほどプラスチックのトレーに乗せられて
且つラップがかかっていたりします。
とにかく、全てが何かしらに「包まれている」状態
だと思います。
衛生的にも「管理がしやすい」状況となっている
ということです。 

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一方アメリカの野菜売り場はというと。
日本のように個別包装の場合もありますが、
殆どはこの写真のように、野菜がそのまま
包まれずに陳列されています。
マイクログリーンなどのように、1つ1つが小さくて
バラバラになってしまうものは、一部個別包装されている
ケースもありますが、殆どはそのまま置いてあって、
買いたい人が買いたいものを好きなだけ
選んでとる仕組みです。

2. 野菜の鮮度管理方法

アメリカでは野菜売り場で個別包装されいなくて
野菜が直接大きな保冷ケースのようなものに
陳列されている、というお話をしましたが、
では、野菜の鮮度はどうやって保っているのでしょうか?
特に青菜は保冷で乾燥してしまったら水分が抜けて
萎びてしまいそうです。

実はアメリカの野菜売り場、定期的に
スプリンクラーのように霧状の水が出る
仕組みになっています。
ファーマーズマーケットなどでも、
夏場に鮮度を保つためにシュシュっと霧吹きをする
農家さんがいらっしゃいますが、そんな感じで、
一定時間ごとにプシューっと霧状の水が噴射されています。
もちろん、果物や、きのこなど、水を嫌う部分には
噴射されないようになっていますが、個人的には
ビーツや大根、人参、ごぼうなどの根菜にかかるのは
少し疑問も残ります。

3. では、アメリカで野菜は「プラフリー」なのか?

野菜売り場では直接むき出しの野菜や果物、きのこが
置かれていますが、これはイコール「プラフリー」
ということではありません。

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このように、振り返るとこんなビニールのロールが
置いてあります。
つまり、プラ包装をするのが、
「陳列前」に「生産者や農協・スーパー」が
プラスチック包装をする日本
に対して、
「購入時」に「消費者自身」がするアメリカ
時間・場所・主体がズレているだけであり、
結局「収穫から食卓に上るまで全体でプラフリー」
とイコールとはなっていません。

(もちろん、ここで用意されているビニール袋は
 再生プラ使用&コンポスタブルではあります)

ただ、ここで終わるのではなく、
包装をすることが消費者に委ねられているので、
買う側が「プラスチック包装は使わない」という
選択肢を取ることができます。

具体的にどういうことかというと、
・キノコや水分があまりないグリーンビーンなどは
 売り場に置いてある紙袋を使う
・そもそも包装がいらなそうな柑橘系はそのまま
 直接カゴに入れてしまう
・家から繰り返し使える布の袋やシリコン容器を
 持っていく
など、より環境に優しい選択肢を取ることができます。

個人的には、Stasherや、グロッサリー袋を持って
買い物に行くことが多く、帰ったらグロッサリー袋の
野菜はThe Swag Bagに入れるのが定番となっています。
そうすると、自分自身の選択によって、収穫から食卓まで、
ずっとプラフリーとすることができます。

4. まとめ

今回はアメリカの野菜売り場のプラフリー事情について
説明していきました。
陳列自体はプラフリーが殆どであること、でも
「どこでプラスチック包装に入れるか」の
時期・場所・主体がズレているだけで、
陳列がプラフリー=収穫〜食卓までプラフリー
ではないということ、
ただし主体が消費者であることから、
プラスチック包装を使わないという選択ができることを
お話しました。
少しでも参考になれば嬉しいです。

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