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【カスタマーサクセス】成功事例の集め方

こんにちは。
GMOペパボ株式会社 カスタマーサクセスチームの藤吉です。
今回は、成功事例の集め方についてご紹介します。

その前にチラッと自己紹介。

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私たち、カスタマーサクセスチームでは、テックタッチ・ロータッチがメイン業務なので、コンテンツによる情報提供が業務の根幹です。

本来ならば、1ショップ1ショップお電話をしてサポートしていきたいのですが、カラーミーショップは4万社以上の利用があり、さらにサクセスチームは7人なので、1人当たり約6,000社ほど担当しなければいけません。

物理的にみて、1ショップ1ショップに手厚いサポートをすることはできないので、コンテンツの提供を中心に業務を進めています。

コンテンツの提供というのは、具体的にどんなものかというと、

・WEBページ
・メール
・オンラインセミナー(ライブ配信)
・動画

などです。

上記のメディアを使って、成功してもらうためのコンテンツ提供をしていくことが私たちサクセスチームでは非常に大事な仕事です。

課題は、コンテンツの質

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サクセスチームでは、本日までに多くのコンテンツを作り出してきました。

・動画を200本以上
・集客に関するオンラインセミナー
・Instagram活用セミナー
・広告活用のWEBページコンテンツ

などなど。

自分たちの経験の中で、ショップさんが知っておいた方が良い情報をひたすらコンテンツ化してきたのですが、最近ではネタ切れな感が出てきました。

基本的なカラーミーショップの使い方に始まり、集客や広告といったネットショップ運営で大事なテーマもある程度網羅し、次は何をつくろうかという段階です。

この段階になると無理やりコンテンツをつくることになるので、結果的に、役に立ちにくいコンテンツになってしまうことがあります。

そして、コンテンツを見たユーザーの変化ですが、そこまで大きな変化は確認できず、今後はコンテンツの質をもっと向上しなければユーザーの変化を促すことができないと考えていました。

本来、カスタマーサクセスは、自社での情報だけではなく、顧客の成功事例を横展開するのも大事な仕事です。より効果が高いコンテンツをつくるために、成功事例を集めることにしました。

ただ、いろいろな成功事例を集めるのではなく、1つのテーマに絞りました。それは「初受注のときにやっていた事例」です。

カラーミーショップのオーナーさんが弊社のサービスを解約する理由の中に、商品が売れないことがあります。ショップづくりは完了したが、3か月ネットショップ運営をしてみても、1件も売れない。そんなショップさんも中にはいらっしゃいます。

そのようなショップさんにとって、参考になる成功事例は、ネットショップを始めてから、初受注・初売上があったときにやっていた取り組み事例です。

成功ショップにヒアリング実施

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弊社ではショップさんがサクセスする事例を細かく集めて来なかったので、昨年、初受注の取り組みに関するアンケート調査を行いました。以下のようなMicrosoftフォームズでのアンケート回答をお願いし、457件の回答をいただくことができました。

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▼初受注アンケートについての詳細はこちら

その際、電話でヒアリングさせていただく方を同時に募集し、87件のヒアリング可能なショップをつくることができました。

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ヒアリング可能なショップさんに、別途メールにて、ヒアリング協力のお願いをご連絡し、アポを取りヒアリングを実施いたしました。

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ショップのヒアリングを通して見えてきたことは、「初受注の取り組みで大事なことはInstagram集客」ということでした。商材にもよりますが、Instagramで集客をすることで、初受注につながり、売上成長にも役に立っているそうです。

以下は、実際にヒアリングした内容です。

陶器屋さんの事例

(1)投稿時間は17時、料理を作る女性をターゲット
この陶器屋さんは、自社商品に興味がある方は主婦層で特に料理を作る人をターゲットにしているそうです。毎日投稿をしており、ハッシュタグ検索で料理を作る女性に当てはまりそうな方をいいねをしていったそうです。
(2)時短の工夫をしている
よく使う文章は、辞書登録しておくそうです。毎日写真を撮る時間はないので、画像は何枚もストックしておき、すぐに投稿できるようにしておく工夫をされているそうです。
(3)写真にこだわる
この陶器屋さんは、車のボンネットの上にグラスを置き撮影をしているそうです。ちょうど光の加減もよく、非常にいいねが多いそうです。

和菓子屋さんの事例

(1)キャンペーンをする
指定のハッシュタグで投稿をしてもらう。その後、ハッシュタグをつけて投稿してくれた人の中でプレゼントをするというキャンペーンを展開したそうです。

この和菓子屋さんはプレゼントの景品として、こいのぼりの和菓子をつくり、指定のハッシュタグで投稿してくれた人の中で数名、この和菓子をプレゼントというキャンペーンを行って、フォロワーを増やされたそうです。
(2)毎日、いいねをする
朝9時半、昼休憩、20時半の1日3回、和菓子や和菓子好きとつながりたいというハッシュタグで投稿されている方をいいねしていったそうです。ただ非常に時間がとられるので、1ヶ月間短期集中で行った結果、フォロワーが100人以上の増えたそうです。

他にもこのお店は和菓子屋なのですが、洋菓子のハッシュタグで投稿を見ていき、この人は自社の和菓子も好きそうだなという人をいいねしていったそうです。

以上のように、具体的にInstagramでどんなことをしたのかをヒアリングしていきました。

横展開する事例のポイントは、いつ・だれが・どのように・どのくらいの頻度で取り組みをしたのかがわかることです。そうすることで、再現性がある情報になるため、ヒアリングは表面的ではなく、かなり細かくお話を伺うようにしました。

例えば、

「Instagramはどのように使ってますか?」

 だけではなく、

「どのくらいの頻度で投稿してますか?」
「投稿時間は?」
「フォロワーが現在、500人ぐらいいらっしゃいますが、
 ご自身でもいいねやフォローをしていく活動はしていたんですか?」

というように深堀りしていくヒアリングを行いました。

売上があるショップにヒアリング実施

さらに事例を集めていくために、最近オープンしたショップさんの中で
売上があるショップを抽出してヒアリングをかけていきました。

当初は、受注が発生した場合、salesforce上でフラグを立てオートメーションメールでヒアリング依頼を行おうとしましたが、初受注のフラグを立てる必要があり、プロセスビルダーの構築が必要ということがわかりました。

ただ難易度が高く、時間がかかるとのことだったので、SQLで上記の条件でリスト化をしました。そのリストをもとに、お電話で状況をヒアリングを行いました。結果、以下のような事例が複数集めることができました。

・申込日:2021年1月19日
・商品数:56
・ショップジャンル:ペット用品
・申込から初受注まで73日
・初受注の取り組みで力を入れたこと:Instagram
・3/10から投稿開始、3/12、3/17、3/28、4/2の投稿
 -フォロワー41人、フォロー56人(4/7現在)
 -ハッシュタグ15個程度(1投稿あたり)
 -4/1に初受注発生
・具体的にInstagramでやったこと
 -犬などのハッシュタグで検索して、
  自分が可愛いと思った犬の投稿に
  いいねとフォローを毎日20以上実施

といった内容です。また複数人で動いていたため、以下のひな形にまとめてもらうように管理していきました。

初受注事例テンプレート

まとめ

このような取り組みを通して成功事例が集まってきたので、今後はこの内容をオンラインセミナーで展開していく予定です。

単純に事例を提供していくコンテンツではなく、今回はワークを入れて集客のアクションをしてもらうカリキュラムで展開していきます。

開催結果については、また次回お話いたします。