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誰かが守ってくれている

ぶらりと都内を散歩。
たまたま開館中だった伊勢屋さんに立ち寄る。
この時点で、ここはもしや?と思った方は
かなりの本好き、もしくは歴史好きなのではないだろうか。

ぼくは、ちなみに、「はてここは?」状態。

樋口一葉は明治23年9月から26年7月までの3年間、本郷菊坂の借家に暮らし、生活が苦しくなるたびに通ったのがこの伊勢屋質店でした。

菊坂さんぽしおり

開館していることが珍しいらしく、中に入ってみる。
当時のまま、きれいに保管されている。

平成27年3月11日、跡見学園女子大学が旧伊勢屋質店の建物と土地を取得、この事業に区が補助金を出す形で支援を行っていくことになりました。

旧伊勢屋質店(菊坂跡見塾)樋口一葉ゆかりの地

きれいに保管するために、誰かがこの歴史を守ってくれていたのだ。
そして、平成27年には跡見学園女子大学に引き継がれている。

大学がこういった歴史的建造物を引き取るのは大賛成。
建物や資料を守る人がおり、大学にとっても研究資料の宝庫となる。
お互いにとってメリットとなるからだ。

学生の頃は、苦手であり、興味もなかった歴史を
もっと勉強しておけばよかったと思うこともしばしば。
しかし、歴史関連の書籍を買っても、積読のままの本がほとんど。

都内では、再開発で、どんどん新しいビルに建て替わるエリアもあれば、
このような歴史が残っているエリアもある。
足を運び、見て感じることは、本を読むよりハードルが低い。
頭を使うより、体を使うほうが、向いている。

テクノロジーがどんどん進化していき、ついていくのに必死な部分もあれば、
「言葉」「価値観」「文化」「理念」「考え方」など
生きた証を積み上げていく部分もある。
こういった、目に見えないものも、時代に合わせて進化しているだろうけど、
誰かが大切に守り、受け継がれてきて、今があるのだろう。

有形・無形に拘らず、大切なものは誰かが守ってくれていたから、今に残っている。

最先端のものと引き継がれてきた歴史を混ぜ合わせると、
もっともっと満たされた生き方ができそうな気がする。

そんな感情をもたらしてくれた、樋口一葉の本を借りに、図書館へ行ってみる。


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