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ミスはなくすのではなく、向き合う。

塾で指導をしていると、ミスという言葉を本当によく聞きます。

ミスは誰でもするもの、と思います。

私は生徒のミスを指摘する立場にいますが、私だってミスはします。

ずっとミスをしてきて、その度に凹んでいました。

色々なミスをして、その度に学び、同じミスを防いだり防げなかったりなど経験しました。そのうちに、ミスはなくならないと思い知ってきます。
ミスをする度に凹んでいたら、身が保たないので、ある意味諦めです。

だから、ミスをしても良いような仕組みを考えるべきだと思うようになりました。
仕事で言えば、月並みですが、チェックリストを作るとか、ダブルチェックだとか、そんなことですよね。

勉強でも、テスト中でも、できることはたくさんあると思います。

それが結局、ミスをなくすことにつながります。

ミスと向き合う

ミスも含めて、その人の実力です。よく言われますね。

ということは、ミスをしても良いような工夫をすることで、実力を上げることになります。
ミスを避けるのではなく、ミスと向き合うことが必要です。
ウチの生徒には色々教えますが、私がやっていることを1つ、記録します。

1:ミスは気づけば回避できる

生徒に問題演習をさせるときに、計算とか、英語のクエスチョンマーク忘れとか、ミスってるなー、と思ったら、たまに「ミスってるよ」とだけ指摘します。
すると、けっこうな確率でミスを修正してくるのです。

私は、何が間違っているかは言っていません。
それでも生徒は、正解に持っていけます。
この経験をして分かりました。
ミスは気づけば回避できるのです。
小見出しにもしましたが、書いてみると、当たり前のことですね。
でも大事です。
この問題演習のときで言えば、私が生徒のかわりに「ミスに気づいてあげた」ことで、結果ミスを修正できたわけです。

これを、自分でできれば、良いですよね。

2:そのためには、自分のミスを知ること

では、ミスに気づくためにはどうなっていれば良いか?
それは、自分のミスを知っていることだと思います。
自分がこういうときにミスをしやすい、とか、
数学のこの計算手順のときにマイナスをつけ忘れる、とか、こういうことを経験として知っていれば、気づく確率もぐんと上がる、というのが、私の肌感覚です。

3:そして、自分のミスを言葉で言えること

では次に、自分のミスを知っているとはどういう状態か?です。

それは、自分のミスを言語化できること、だと思います。
ミスをする人の多くは、ミスをしてしまった事実にショックを受け、ヘコんで終わります。そこで少し、立ち止まってほしいのです。


今やってしまった自分のミスを、言葉にしてみてください。

国語の良い練習にもなると思います。

例えば英語で、三単現のsをつけ忘れる生徒に対しては、

この問題の主語であるTomは、「わたし」でも「あなた」でもない三人称であり、かつTomひとりだから単数である。
主語が三人称単数(現在形)であるにもかかわらず、動詞にsをつけなかったから間違っている。

ここまで言わせます。

私が言った後に、繰り返させます。まるで歌舞伎役者の口上のようです。
違うか。
この口上の基本形は「AにもかかわらずB」です。

もっとかんたんに「AなのにB」とかでも良いです。

これを、しつこく言わせます。

そして、また同じことをしそうになったら、この文面を思い出してもらうのです。
これを何回も練習させて、テスト本番でも思い出せるようになれば、私の意図するところです。回避できるはず!

生徒を指導していて直接言うのと、ここで記録しながら説明するのはぜんぜん違いますね。テキストにするのは難しい。
ミスの多さで悩んでいる人がいれば、ぜひ、意識してみてください。

ミスは悪いことではない。向き合いましょう。

もう1つ、教える立場として大切なことは、ミスを少しも責めないことです。

ミス=悪いことだ、としてしまうことが、生徒をミスから遠ざけます。

もちろん、ミスを指摘し、叱ることもあります。しかし、少なくとも勉強をしている最中は、ミスを責めるよりは、ミスを一緒に分析していくほうが良いと思っています。

ミスは身近にあるものです。

ミスはなくならない。せっかくなら、付き合っていきましょうよ。

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