見出し画像

【CEOコメント】2020年下半期のファンド運営体制強化ポイントにつきまして

本年2020年は、カメルーン・ファンドのご報告に加えて、シンガポール・ファンドにおける債務リストラクチャリングのご報告も行うこととなり、運営を行う私たちにとっても重苦しい1年となりました。

また、マイクロローン事業者ファンドにつきましても、カザフスタンにおけるロックダウンおよび債務モラトリアム政府令の影響をうけ、当社グループ会社が、IDF社からのローンの満期延長依頼を受諾することになり大変ご心配をおかけしています。

一度止めた貸付・返済の資金サイクルを戻すためにお時間を頂いていますが、当社では随時IDF社とコミュニケーションを図っております。2020年4月の満期延長合意時に今後送付を頂くことを約束した月次報告事項や、2020年4月以降にIDF社と交渉を行って提出を受けている財務情報や営業KPI等のIDF社の資産の質に関わる情報について、月次、四半期ごとに確認を行っています。

IDF社については資金フローの正常化を行っているのみで、2020年11月現在、それ以外は重要な経営・財務の所見事項がないことを当社で確認しておりますことをご報告いたします。

当社では提供するファンドの運用パフォーマンス向上のために行っているファンド運営体制の強化につきまして、2020年3月にもご説明いたしましたが、その後もファンド運営体制の強化を行っており、以下項目ごとにご説明をさせて頂きます。

与信額管理の厳格化

2020年3月にもご報告をさせて頂きましたが、当社では信用リスク管理を強化して倒産リスクの低減を図る一方で、もし融資先企業にデフォルトが起きてもそのインパクトが大きくならないよう、また、信用リスク等に応じた融資額となるよう
●融資先企業の信用リスク(やカントリーリスク)
● 融資先企業の規模との対比
●当社ポートフォリオ全体における融資比率
の3点からの融資額の適正性の確認を、当社融資先企業について行っています。

ポートフォリオ・アロケーション

当社ポートフォリオ全体における融資比率のベンチマークを策定して、毎月予算・実績管理を行っています。

通常、会社の事業計画などですと年次で事業計画の策定を行うと思いますが、こちらではよりこまめに最新の状況を反映できるよう、最短四半期ごとにベンチマーク自体を更新するものとしています。

お客様の分散投資の促進

これまでもお客様に分散投資を進めていただくことは、当社がサービスをご提供する中でも最も高い優先順位の1つとして推奨をさせて頂いて参りました。

今後も
●お客様のポートフォリオ状況のモニタリングを開始
●新しい分散レコメンド機能の実装(2021年中を予定しています)
を行うなど、引き続きこの取り組みを行って参ります。

要注意先管理

期中管理を行う中で経営・財務についてなにかしらの所見事項がでた融資先企業について、その事項についての経営改善要望とその実施状況のモニタリングを強化します。

その他期中管理一般

2020年3月にもご報告をさせて頂きました通り、当社では四半期ごとに全融資先企業の経営・財務の状況のモニタリングを行っています。現在はその網羅性を向上させており、また四半期ごとにテーマも設定して、そのテーマについてのモニタリングも実施しています。

融資額が相対的に大きな融資先企業などについては、上記に加えて月次でのモニタリングも実施しています。

返済方式管理の強化

初回審査、期中管理の両方において、融資先企業の債務の返済方式について
●売上等を原資として元利金を全部返済してしまう
●リファイナンス資金を元手として返済を行い(ネットのキャッシュフローとしては利息の未返済を行っている)、一定のバランス・シート規模を維持する
等のいずれに当たるかを明確にし、後者の場合は融資先企業の経営・財務の状況が悪化して当社所定のリファイナンス基準に抵触し当社がリファイナンスのファンドをお客様にご提供できなくなることを通じて融資先企業の資金ポジションが悪化する予兆がないかの管理を行います。

お客様の安定ポートフォリオの構築

当社ではお客様にサービスをご提供するに当たり、お客様にクラウドクレジットのファンドの中でも比較的リスクが低いファンドへの投資比率をあげていただくことを、分散投資の促進に並ぶ優先事項と位置付けさせて頂くことと致しました。

まず今後、当社融資先企業について信用レーティングを導入して匿名組合契約書、契約締結前交付書面、当社ホームページ上のご説明に加えて、融資先企業の信用リスク(やカントリーリスク)の分かりやすさ、可視化を推進して参ります。

コア・サテライト運用のご紹介

2020年10月にプレスリリースにてご報告をさせて頂きました通り、当社ではお客様が資産運用を行われるに当たり、長期的に安定したリターンを得る「コア」部分と、積極的な運用で高いリターンを目指す「サテライト」部分に分けて運用する投資戦略を今後ご紹介し、コア部分についてはパートナーとしてtsumiki証券様をご紹介させて頂いています。

詳しくは、こちらのプレスリリースをご参照ください。(リンク: https://crowdcredit.jp/info/detail/info-1350/

クラウドクレジットでは上記の通り
●ご提供するファンドの信用リスクの低減
●お客様の分散投資促進による、デフォルト発生時のインパクトの低減
● その他の周辺施策による、デフォルト発生時のインパクトのさらなる低減
を行い、サービスの向上を図ります。

引き続きの変わらぬご愛顧のほど、よろしくお願い申し上げます。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?