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#ATELIER事件(7/1~7/16)

※7月16日編集
選択肢の部分(ツイッター部分)をnoteの「まとめ記事」に変更。

変更部分記載(7月16日)

【本編】


以下、,地方都市・某市(それがし)で起こったある事件の情報である。

〇7月1日 地方紙・烏樟新聞より


(本文引用)

■劇場地下に非合法巨大アトリエ 
          ―ジャンル・作家問わず作品見つかる。

■今だ全貌わからず 無名アーティスト達の叫びか

 令成6年7月1日、某市劇場の地下から非合法な巨大アトリエ群が見つかった。アトリエ内から発見された作品は百点以上にも及び、その作品群はどれも非常に異質であった。ペンキやスプレーで書かれたグラフィティアートから、おそらく地下空間を作った際に出たと思われる廃材を用いた奇抜な彫刻等、多様な表現ジャンルの作品が混在していた。作者のサインや作風がかなりばらけていたため、不特定多数の関係者がいると警察は予測している。
 また、その作品群の共通の特徴として、バンクシーのような社会風刺を用いていたものから、コンプライアンス的には規制されるような人権・生命倫理を問う作品が多く、まさにアンダーグラウンドなアートの空間であった。
 アトリエ群の内部は、大広間と個室に分かれていた。大広間はアートスペースとして利用され、小劇場のようなステージや学校の教室を思わせる場所として複数の人間が共同で使っていたと思われる形跡があった。一方、個室は奥深くにあり、同じ作風の作品がかたまっていたことから個人の利用場所として分かれていたのだろう。しかし、現段階では残された作品から関係者や首謀者を特定する捜査が難航しており、警察や劇場関係者が困惑を極めいる。この事件をきっかけに、無名のアーティストたちが絶望的なまでに表現の場を求めており、その叫びがこの劇場地下で暴露されたのかもしれない。地下アトリエと対照的に、パフォーミングアーツ(演劇やダンスなどの身体表現)を中心に運営していた。劇場側は「アートとの出会いのプラットフォームとしての役割を果たすため、様々な取り組みを行ってきた」と述べている。また、関係者によれば「市民の生活に潤いを与えてくれたという声も多く寄せられた」とのことであった。
 某市劇場・館長の鍬下辰郎氏(67)は今回のアトリエ事件に対して、「市民からの要望や求められた役割を満たせるように、私たちは様々なスタッフとともに考えてきた。きっと傾けきれなかった声もあると思う。しかし、今回のようなまことに不当でまことに不法な形での申し出には大変遺憾の意である」と述べた。

『求められるのは【芸術性】か【集客的価値】か』
 非合法な地下アトリエの発見により芸術のあり方について再び問われる機運が高まっている。この事件は単なる劇場の管理問題だけでなく、市民芸術の本質と役割を問う重要な議論を巻き起こした。芸術は、どの表現ジャンルを問わず芸術的な価値と社会的な役割の葛藤を抱えている。一方で、作品の芸術的な完成度や表現力、芸術家の個性や創造性によって評価される。芸術的な価値は、美や感動を提供し、個人や社会に豊かさをもたらす重要な要素だ。そこに有名であるか、無名であるかは問われるべきではない。しかし、もう一方で、芸術には社会的な役割も求められるのも事実だ。劇場は市民の生活に潤いを与える場として期待され、
アートの発見や文化交流の場としての役割を果たしてきたことは劇場が積み上げてきた実績である。市民芸術として、多様な人々が参加し、共感や共有の場を提供することで、社会の結束や文化の発展に寄与することが期待される。この事件は、本来「芸術の花形」である劇場がはたして市民芸術の一環として捉えられるいるか改めて問う契機となった。
 また、市民芸術のあり方を問うなかで、芸術的な価値と社会的な役割のバランスが今後の重要なテーマであり、課題といえるだろう。市民芸術は、芸術の自由な表現と共に、社会の多様性や課題にも向き合い、共感や共鳴を生み出す力を持っている。そのため、劇場や文化施設は単なるエンターテイメントの場だけでなく、社会的な表現を欲する市民の参加の場としても役割を果たすべきである。この地下アトリエ問題について、市民や芸術関係者、行政などの関係者が真剣に対話し、意見を交換することが求められる。市民芸術のあり方を問いながら、芸術的な価値を尊重しつつ社会的な役割を果たす新たな枠組みや取り組みの模索が必要となっていくだろう。


〇7月10日 地方紙・烏樟新聞より


   ■期間限定で地下アトリエ公開決定
          ―安全確保も兼ねツアーも検討中

 7月1日、某市劇場の地下で発見された地下アトリエ期間限定で一般に公開されることが某市劇場から発表された。入場券は二千円で、学割やその他の一部割引価格も用意されている。このアトリエ内部の公開期間は17日から31日の約2週間のみの期間限定公開になる。公開期間を制限する理由として、アトリエ内には社会的に悪い反社会的な問題を無視した作品が存在するためだ。現段階では複数の美術館と専門家が、作品の完成度や貴重性、技術などの作品としての価値を考慮して価格を設定し、アトリエ公開中は先着順で購入することが可能だ。その後、作者からの連絡がない作品はアトリエの解体時に作品も処分される予定である。
 また、アトリエ内部は複雑な構造を持っており、安全を確保するため指定の回遊ルートを設けるとともに、ツアー形式で誘導員とともにアトリエ内部を回覧できるコースを検討している。ツアーは先着順であり、別の価格設定となるだろう。
 一部では、アトリエをそのまま美術館として保存する提案もでたが、継続的な安全の確保が難しいことや、反社会的な作品も多数問題を無視した作品がすることが問題となった。そして無許可で作られたアトリエであるため、今後も同じような無許可作品があふれ景色が乱れる可能性も危惧し、某市劇場は解体することを決断した。 
 また、今回の市民の芸術解釈が混乱していることが浮き彫りになったことが浮き上がった。某市劇場をはじめ、市民芸術のあり方の見直しや需要とサービス供給の再検討する必要があると考える。誰でも情報発信が可能な現在、芸術の概念も多様化し、個々人の感性やバックグラウンドによって解釈が大きく分かれているように思われる。 美術、音楽、文学などの芸術表現に対する評価や理解は、人それぞれ異なるため、その多様性が混乱さを極めているのだろう。このような状況に直面している今、芸術に対する再評価が求められていると考える。どのような要素が芸術作に必要なのか、その定義や基準を再検討する必要があり、同時にその中でも芸術が社会的に役割や意義も見つめるべきだ。
 地下アトリエを管理している某市劇場は、今後芸術教育の充実や芸術に関する情報の普及する機会を増やすことを考えている。市民が芸術に触れ、機会を増やすことで、芸術解釈の混沌さが解消されるのではないかという考えだ。また、あえて芸術作品の解説やアーティストとの対話の場を離れることで、作品の意図や背景をよりわかりやすくすることも重要だとも述べている。芸術は人々の感性や思考を刺激し、社会に深い影響を考える力を持っている。ゆえにその影響力は侮れない。その力を最大限に引き出すためにも、芸術を真剣に向き合い、共有することで、より豊かな文化社会の実現に向けて歩みを進めていかなければならないだろう。

■美化ボランティア募集
 某市劇場と某市市役所は、17日(月・祝)に駅から某市劇場に続く商店街(通称:芸術街道)の美化ボランティアを募集することを発表した。芸術街道付近にある美術館、博物館、劇場など、掃除をしながら身近なアートに触れる機会を設けると同時に、芸術を問う時間を市民と共有できればという思いから、某市劇場と某市市役所が共同で企画した。
 某市劇場と某市市役所は、「市民が芸術に触れ、共感し、芸術の価値を再認識するきっかけを提供したい」と述べている。芸術街道の美しい道の環境づくりが出来ると同時に、美術館や博物館への訪問や劇場での公演を楽しむことで、芸術の魅力や多様性に触れる機会も得られることが期待される。
 参加希望者は16日までに参加申込を市の各窓口で受け付けてい
る。また、某市劇場の公式ウェブサイトからもオンライン申込から受け付けている。

〇7月14日 地方紙・烏樟新聞(広告枠)より


〇7月15日 地方紙・烏樟新聞より

■地下アトリエ、一夜にして全消焼失
 7月1日に発見された某市劇場の地下アトリエが不審火によって一夜にして全焼した。警察の捜査によれば、焼失した形跡から犯行は7月15日(金)の深夜に行われたものと推定されている。火災により、アトリエ内の作品のほとんどが焼き尽くされ残っているものはほとんどなく、さらに侵入者が作品の上からわざとスプレーまたはペンキで意図的に消すという破壊行為も焼き残った作品から確認された。犯行動機はいまだに不明であり、犯人も特定されていない。 おそらく地下アトリエに関わった人物であろうと警察は予測し、引き続き綿密な捜査を進める予定である。 火災現場付近での目撃情報や、街中の防犯カメラの映像解析など、さまざまな手段を考えて犯人の特定に向けて考えている。また、この怪我人や被害者は報告されない。
 地下アトリエは市民芸術をあり方に一線を投じるものであったが、期間限定で設けられたアトリエのツアーの予約も好評であったからことから、非合法ながら名も知れないアーティスト達の情熱や努力が詰まった作品が失われたことは、芸術界そして地域の文化にとって大きな損失となった。地域の芸術文化を支える重要な拠点が失われたことに対して、多くの人々が悲しみと怒りを抱いている。地下アトリエ一夜にしての全消失は、芸術の尊さとその一瞬を横切って私たちに告げて出来事になった。地域の支援や連帯のもと、再び創造の場が築かれることを願ってやまないと某市劇場は述べている。

■季節外れの「イースターエッグ」 ―模倣犯か関係者の犯行か
 地下アトリエが発見されて以降、某市劇場付近に個人もしくは不特定多数の人間によってイースターエッグが置かれるよう不可思議な現象が発生している。SNSに奇怪なショート動画が出された翌日にイースターエッグが置かれる日が続き、ネットではアトリエ事件や発見された場所と関連して考察を行うことがブームとなっている。中には、早朝からイースターエッグが置かれるであろう場所に張り込み、収集する者も現れた。警察は、今回の放火事件のようにつながるのではないかと各公共機関の警備と情報収集に強めている。地下アトリエに感化された模倣犯の犯行なのか、あるいはアトリエ関係者による行為なのか、警察だけでなく某市劇場も某市市役所もいまだ確かな情報を掴めていない。
 アトリエの発見以降、この地域では芸術に関して様々な意見が飛び交っている。新たなアーティストの前衛的な挑戦として称賛する意見もあれば、一方ではこれは悪意ある一種のテロ行為だととらえ不安を抱く意見もあり、賛否の幅は広がるばかりである。

7月16日烏樟新聞・右下拡大図(某市・某市劇場付近略図)


【選択肢】(7月16日追加更新)

          (★選択肢は7月1日~15日(頃)限定)

(★本編(新聞)の時系列軸中、作者のツイッターを模様替えして関連ショート動画を連動して投稿します。リアルにお楽しみ頂く場合はツイッターとご一緒にどうぞ) ※7月16日をもって終了(上記にまとめ記事開設)

【備考欄】

○架空の地方都市「某市(それがし)」とその創作背景(一応)


〇使用素材クレジット


(素材サイト)
・ChatGPT様 ※本編(使用部分は記事内参照)


・イラストAC様(https://www.photo-ac.com/)※本編・動画
・写真AC様(https://www.photo-ac.com/)※本編・動画
・ぱくたそ様(https://www.pakutaso.com/)※本編・動画
・みんちりえ様(https://min-chi.material.jp/)※動画
・七三りえのアトリエ様(https://nanamiyuki.com/)※動画
・いらすとや様(https://www.irasutoya.com/)※動画
・無料イラストサイトドットコム様
https://www.xn--eckzb3bzhw32znfcp1zduw.com/)※動画

(BGM等動画/音源)
・効果音ラボ様(https://soundeffect-lab.info/)※動画
・DOVA-SYNDROME様(https://dova-s.jp/)※動画
・Pexcels様(https://www.pexels.com/ja-jp/)※動画

(書籍)
・『グラフィック素材集 ロック&ストリートカルチャー505』
(2009年1月、オイルショックデザインズ、株式会社インプレスコミュニケ ーションズ)※本編
・『ざらざら素材集 アナログデザインパーツコレクション』
(2007年7月、藤岡巧、株式会社インプレスコミュニケーションズ)※本編
・『デザインの現場で役立つフリーフォントセレクション1100』
(2020年6月、standards、スタンダーズ株式会社)※本編・動画

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