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ピッコマ:俺だけレベルアップな件についてと、転生ものについての所感

今日から携帯アプリで読めるオススメ漫画を紹介していきます。

まず第一弾はピッコマより、「俺だけレベルアップな件」を紹介します。

以下、あらすじです。サイトより引用。

十数年前、異次元と現世界を結ぶ通路”ゲート”というものが現れてからハンターと呼ばれる覚醒者たちが出現した。 ハンターはゲート内のダンジョンに潜むモンスターを倒し対価を得る人たちだ。しかし全てのハンターが強者とは限らない。 人類最弱兵器と呼ばれるE級ハンター「水篠 旬」 母親の病院代を稼ぐため嫌々ながらハンターを続けている。 ある日、D級ダンジョンに隠された高難易度の二重ダンジョンに遭遇した「旬」は死の直前に特別な能力を授かる。 「旬」にだけ見えるデイリークエストウィンドウ…!? 「旬」ひとりだけが知ってるレベルアップの秘密… 毎日届くクエストをクリアし、モンスターを倒せばレベルアップする…!? 果たして「旬」ひとりのレベルアップはどこまで続くのかーー!!

トレイラーはこちら。

元は韓国の漫画家が原作の作品。日本ではピッコマにて独占配信されています。余談ですが韓国漫画が最近とにかく熱い、と個人的に最近感じている次第でございます。ユミの細胞とか、恋愛革命とか..。

なんというか、変な捻りがなくて王道。かつ勧善懲悪、カタルシス(読書中に感じるフラストレーションの浄化)の幅がめちゃくちゃあり、かつ共感できるというか..。追々説明していきますが、ピッコマやLINE漫画ではこうした韓国発信の漫画がたくさん読めるので、興味があれば試してみてください。

さて本題。の前にまた少し遠回りをしながら作品の魅力を紹介していきます。

世の中で「転生もの」が流行るまでの変遷〜努力→覚醒→転生まで〜

2010年題後半からいわゆる「転生もの」が流行り出したように認識しています。昭和〜までは、どちらかというと主人公が困難を乗り越えて成長していく努力型なストーリーであったり、平成(〜2010)からは実は出生時点で血筋や神の祝福を受けていたことが後々に判明し、強敵を前にいきなり覚醒する、みたいな展開が主であったと思います。

前者の努力型についてはお決まりの修行シーンみたいなのが必ず挿入され、ズタボロにされた強敵を努力によって倒したり、努力に基いた閃き?のようなもので倒す!、または仲間とたくさんの時間をかけて、協力してコンビネーションで倒す!みたいな展開が多いかと思います。(野球漫画:キャプテン、とかはまさに努力型のイメージです。ダイの大冒険のポップとかも。)

対して後者の血筋型は、これまでの努力型とのハイブリッドというか、努力はするし修行によって成果も出るんだけど、それでもどうしようもなく圧倒的な差みたいなのがあって、けど突如訪れる新事実発覚イベントというか、覚醒という名の大幅なレベルアップで解決していく、という展開が多く生まれてきたかと思います。

これはこれで面白く、前世代までの努力型を踏襲しながら、覚醒というなの超レベルアップイベントによってさらなる高み、異なるステージに急に上がる感じのカタルシスが楽しみとなってきます。また、あれだけ苦戦した敵に対して「お前とは全然違うステージに俺は立ったんだよ..」という無言の圧力というか、逆に次々と目の前に現れる強敵を前に、今回はどんな覚醒をするんだろう..と想いを巡らせたり、そういった想像も結構面白かったりします。(ナルト、ブリーチとかでしょうか。)

で、転生系。結構巷に(未だに)溢れて続けていると思うのですが、それらは数種類に分類できるかと思い、まずは分けてみます。

最強型・強くてニューゲーム型:前世のスキルを全て引き継いだ上で転生するパターン。クロノトリガーよろしく、最初から最強のスキルを持っていて、無双していくパターン。劣等眼の魔術師とかこのパターンですね。

努力型:前世からの記憶を引き継ぎながら、最初のうちはあんまり強くないけれど、記憶を引き継いでいる分これから何が起きるか自分だけが理解して、その未来視に似た完璧な予測を持って対処していく系。同じくピッコマだと「華山転生」が当てはまるかと思います。

知識水平展開型:前世で得た知識が、転生後に役立つパターン。転生後の世界が後進世界で現世の知識が全く未知のもので、エジソンばりに画期的な発明をして無双していくパターン。最近だと「あれ、俺すごいことしてます?」ってめちゃくちゃウザい名言を生み出した「賢者の孫」とかはこの部類かなと思います。

あとここに前世の容姿が醜かったりしなかったり、ステータスが見れたり見れなかったり、ハーレムかそうじゃなかったり、精霊の加護とか運命の子とかが合わさったら結構な組み合わせになるかと思います。

ちなみに転生ものが世の中になぜ流行ったか個人的な考察ですが、「自由に対する閉塞感」に対する不満みたいなのが現れているのかなと思っています。努力型の漫画が流行った時期は終身雇用が全盛期であったため、努力すれば認められる、みたいな漫画はめちゃくちゃ受けたのかなと。

対して血筋型〜転生型への変遷については、雇用の流動化とか生き方の多様性〜!みたいなのに伴う自由な人生を選択できる中で、自由という選択が逆に重石になっているというか。例えば私も今年で30歳になりますが、小学生〜高校時代のような、毎日の密かな新たな発見であったり、大学時代に初めて海外に行ったときに感じたような、「劇的な変化」が少なくなってきたような印象を肌感覚で感じています。

そこで、転生系。乱暴な言い方をすると、いきなり死んで生まれ変わって、いきなり最強になる、というストーリー展開。劇的な変化ですよね。ここに、将来を考えたときにもう劇的な変化なんて起きないだろう、という哀愁への共感価値を生み出せば、転生ものが流行った理由がなんとなくわかるような。。私見ですが。

※マズローの承認欲求について。自己承認欲求を異世界で無双する主人公に求めてる説(そんな説ないけど)

すっごく遠回りになったのですが、「俺だけレベルアップの件」についてすこーし語ります。

努力×覚醒×転生=最強のカタルシス

まず主人公の水篠氏、最弱です。この漫画の世界観にはハンターという職業があり、ランク測定をして各々に最適なランクが設定されます。これは固有のもので(稀に再覚醒する人間もいるようですが)、生まれつきに能力幅みたいなのが定まってしまう世界観となります。これがわりとミソで、作中には剣術の師範みたいなキャラが出てくるのですが、割り振られたランクはDの魔術師であり、剣術についてはスキルが振られていないので、職業:戦士の人間にたいし剣術で勝てない、みたいな切ない展開もあったります。

戻りますが、その世界の中で主人公水篠氏はランク最弱からスタートします。で、パーティの荷物持ちなどでレイドに参加し生活費を稼ぐ日々の中で、パーティの中では「こいつどうしようもねえなあ」みたいな同情の目でみられている、文字通りお荷物設定からスタートします。(なぜ生活費を稼がざるを得ないのかは作中で語られます。)

そこからダンジョン内で事件に巻き込まれ、「転生」するわけです。が、異世界に転生するパターンではなく、水篠氏のまま「再覚醒」をします。具体的にいうと、生まれつき決まっていたランクという枠組みから外れ、レベルという概念が主人公に付与され、ステータスが設定されます。ここまでが冒頭です。

通常の漫画では、この後いきなり最強になったりするのですが、この主人公の場合は若干通りが異なり、日々のノルマを達成し続けないとペナルティが与えられるという条件下で成長していきます。しかもそのノルマがとにかく地味..(10キロ走る、腕立て腹筋など)なのですが、こなさずに1日が過ぎると地獄のようなダンジョンに転送されて死にかける、というペナルティが発生します。ここら辺に努力要素が入っていたりします。ワンパンマンという漫画もそうですが、地味な積み重ねこそ圧倒的な差が出るというか、日々のノルマをこなしていく中で段々と水篠氏の風貌も変わってきて、言動も自信に満ち溢れた物に変わっていくという..ここら辺に努力要素が入っていたりします。

かつ、周りの目がだんだんと変わってくるという転生要素も入っています。周りからお荷物とゴミのような扱いを受けていた主人公が、ランクという常識の枠組みを外れ、とにかく強くなっていく。かつ昔では到底敵わなかったであろう敵も、超強敵が目の前に現れて、パーティメンバーが「あ、死んだわ」と諦めるシチュエーションでも、バッタバッタと倒していく。。。ここら辺のカタルシス、ぜひ味わっていただきたい。冒頭のストーリーで「ランク」が低いとどうしようもないってことが結構密に説明されている分、回を追うごとの浄化作用半端ないです。

で、覚醒要素。ストーリー中盤では固有の職業につくイベントがあるのですが、これがまた「そうきたか..」という職業で、ここから先はぜひ読んでみてください。(力つきました。気分で追記します。)

ちなみに韓国漫画は英語で翻訳されているケースも多く、Webtoonというサイトで英語版を読めたりします。のだめカンタービレののだめがフランスに渡航した際にアニメで言語を取得したがごとく、英語習得のための漫画活用法みたいなのもこれからnoteで展開していきますね。


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