深夜特急3 インド・ネパール 第7章 神の子らの家 インドⅠ
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長広舌 異様 暗い アンバランス 饐えたにおい 赤く光る目 足首を掴まれる いざる 12,13歳の売春宿 陰惨 新参者 皮膚の色と服装の相関関係 相棒 一生かかっても◯◯できない 汚れた札はババ抜き 因業 インドでは解釈は不要 ねずみとピーナッツ すべて 男の子は黙って手を差し出しながらついてくる 女の子の物乞い 厚顔 目を逸らさない 何百、何千という黒い影 粋がり 後悔 不当に安い料金 依怙地 盲目のスーラー 放心 絶望的な無関心 寂寥感 ハリジャン 不可触民 物から解き放たれていく快感 闖入者 神の子 河と輪廻転生 ありがとう、すいません、どうぞ
旅の軌跡
香港→マカオ→香港→バンコク→チュンポーン→ソンクラー→ハジャイ→バターワース→ペナン→バターワース→クアラルンプール→マラッカ→ジョホールバル→シンガポール→カルカッタ→キウル→ガヤ→ブッダガヤ→パトナ→ラクソール→ビルガンジ
いよいよインド編だ。
現代になってもインドに降り立つとカルチャーショックの連続で
かなりエネルギーを使うが、この小説では1980年代で今より
もっともっと想像を遥かに越える異世界のインドが舞台だ。
偶然出会った日本人と宿泊先を探したり、
「インド旅の先輩」であるベンガル語が話せる日本人にお世話になったり、
度肝を抜かれる売春宿を挨拶がわりに見せられたり。
小説では多くの人が読めるようにマイルドな表現で文が綴られているが、
より刺激的なボキャブラリーで表そうとすると、吐き気を催すこともあるだろう。
なにせ12、13歳の女の子ような年齢の女性が売春宿で
下半身が異様に膨らんでいる人が目の前に現実にいるのだ。
また別の7、8歳の女ことは10ルピーと言ってついてきた。
断り続けるとどんどん値段が下がる。
つまり体を売ろうとしているのだ。
そのあと主人公は香港での光と影の影の部分が
カルカッタではかがやている見えるほど、
闇は奥深く濃いものだということだ。
他にもインドでのカーストによる身分のはっきりとした違いも目の当たりにし、
日本人と倫理観も常識も異次元レベルで異なる。
不具者(四肢が欠損していたり、ありとあらゆる病を抱えている人たち)が
道の端っこにたくさんいて、暗闇で足首を掴まれた瞬間は、
正直身の毛がよだつだろう。
私(このブログの著者である私)もインドで初めて見た
ショック(22歳の時)な光景は
四肢がない代わりにボロボロの台車に上半身を乗せ、
手先が棒状になっている腕で地面を漕いで進んでいる姿だった。
まるで蜘蛛のようだった。
本を読んでいると当時のインド旅を思い出す。
本によって記憶が鮮明に具現化してくる。
話は小説の内容に戻り、インド人たちの商魂のたくましさには、
ぬるま湯に使った生活をしている日本人には初めは負けっぱなしだろう。
毎回とにかく疲れるのである。
インドを経験してきた人たちが日本に帰ってきてひと周りもふた周りも
大きく見えるのはこのせいかもしれない。
圧倒的に胆力を養える経験が得られるからだ。
深夜特急3 インド・ネパール 第8章 雨が私を眠らせる カトマンズからの手紙 に続く
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