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文字で絵を描く

文字で絵を描く??
文字で書くのは文章でしょ。
その通りなのですが、、、

今回、文字で絵を描くやり方を
小説と俳句に見ていこうと
思います。

はじめに小説から
2つの文を紹介します。

★説明文
残念なことに、
ぼくという小説家を漢字
2文字で表すならば、
「怠惰」ということに
なるだろう。
正直、自分でもちょっと
不思議なくらい時間に
ルーズなところが
あるのである。
例えば締め切りの間際に
担当編集者から
電話がかかってきて、
尻を叩かれたとしても、
ついつい読みかけの漫画に
手を伸ばしてしまう
タイプなのだ。

★描写する
「はいは〜い。
大丈夫ですよぉ。
まさにいま書いているところですんで。
あと少しで脱稿できると思いま〜っす」
万年床に転がったまま
口から出まかせを言うと、
ぼくは担当編集者との
通話を切った。

ったく、そんなに、せかさないでよねぇー。
胸裏でぼやいて、
「ふう」と大袈裟な
ため息をこぼす。

ふたたび編集者から電話がかかってこないよう、
スマホの電源を切った。
はい、これで邪魔者はさようなら、と。
用なしになったスマホを
枕の下に隠して、
代わりに読みかけの漫画を
手にした。大丈夫。
どうせ締め切りなんて、
1日や2日過ぎたところで、
どうってことはないのだ。
ぼくは漫画のページを
開いて、ふたたび愉悦の
SFワールドへと
潜り込むのだった。

プロだけが知っている小説の書き方

後者は怠惰という言葉は
一切使われておりませんが、
読む人にはその感じが
伝わってきたかと思います。

次に俳句の方を見ていきます。

簡単に俳句を説明すると
物や風景をよく観察し、
そのありさまを絵のように
17文字の中に写し取る文芸だと言われます。

絵のように写しとることを
「客観写生」といいます。

実際の俳句の例を
取り上げてみてみます。

・浜の家でて踊子の急ぎけり(主観)

・浜の家でて踊子の走りけり(客観)

後者の方は踊り子が
走っている様子が描かれ情景が
浮かびます。急いでいるという
説明はありません。

・ストーブに干物を焼きて
(主観)教師酌む

・ストーブに干物を反らせ
(客観)教師酌む

作句の壷、
やまだみのるさんのサイト


後者は干物が火であぶられて
反っている様子、
じりじりとした音まで
浮かびます。

焼いている説明はなく、
情景を思い浮かべると
自然と焼いていることが
わかります。

話が少し飛びますが
松尾芭蕉の奥の細道は
文字で土地の景色を描いた
江戸時代のインスタグラム。
という話を聴いて、
なるほど。と思いました。

俳句ってインスタグラム
だったのか。と。

ちょっとまとまりが
つかないですが
文字で絵を描くを
まとめてみました。




まだサポートを受けるところまで気が回っていないのですが...作っているカルタの印刷費にまずは回して形にしようと思います。作っているものを自費で作って営業がかけられるようにしようと思います