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[機材レビュー]T's Guitars DST-DX22

去年Paul Reed Smithを購入した時に、楽器店で隣にT's Guitarsのギターが陳列されていた。その時はPaul Reed Smithを購入することが目的だったのでT's Guitarsのギターを購入することは考えていなかったが、見た目もサウンドもとても良かったので、それ以降ずっと気になっていた。先日、コンディションがとても良さそうなDST-DX22が売りに出ていたため、中古で購入することができた。

スペック

ホンジュラスマホガニー+メイプルトップボディ / 柾目ローステッドメイプルネック / ローズウッド指板 / Jescarニッケルフレット / Gotohロック式ペグ / Gotoh510TS-FE1 シンクロナイズドトレモロユニット / T'sオリジナルピックアップ(DH-250n / DH-250b) / バズフェイトンチューニングシステム / 弦ゲージ: 10-46

ピッチがとても良い

このギターはピッチが良い。Suhr Classic SやIbanez AZよりも、どのポジションを弾いていてもピッチが安定しているように感じる。

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どちらかというと低めのフレットが採用されていることで、多少雑に弾いても押弦によるシャープの度合いが小さいのが一つの要因だろう。最近よく弾いているAZのフレットが大分高いため、交互に弾いていると若干違和感はあるのだが、単音で弾いた時も和音を弾いた時もピッチはとても良い。

バズフェイトンチューニングシステムに関しては、正直なところ仕組みや効果がよく理解できていない。ただ、大事なことはこのギターを弾いた時にピッチの良さがわかりやすく感じられるということだ。

いつもギターを買うと、最初に必ずオクターブ調整をするのだが、T's Guitarsのギターに関してはブリッジのサドルを動かさないことが推奨されているため、このギターに関しては購入時からオクターブ調整をしていないのだが、それでも実際響きはとても良い。

アバロン貝のインレイは初めてだが、美しくて良い。

重いが良く鳴るホンジュラスマホガニーボディ

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このギターは、ディンキータイプでありながら重さが4kgほどある。レスポール並みに重い。ただ、そのせいか生音がとても大きい。この生音の大きさは、後述のクリーントーンの良さにつながっているのではないかと思っている。

クリーントーンのクリア具合に驚いた

サウンドはとても良い。

音を出して最初に驚いたのはクリーントーンのサウンドだった。フロントPUをタップしたときのシングル、ハムバッカーのミックス、タップのミックスいずれもかなり輪郭のはっきりしたクリアなクリーントーンが出る。特にフロントPUタップ時のサウンドは、予想外に良い音で驚いた。弦が鳴っているのではなく、ボディーが鳴っているような中低音の響きが含まれている。

歪ませたときのサウンドも非常に良い。特にリアPUは、ニュアンスも出しやすいし切れ味もとても良い。サウンドに関しては、想像のはるか上、文句なしで素晴らしい。

弾きこなすのがなかなか難しい

ただ、正直なところなかなか弾きこなすのに苦労をしている。ニュアンスが出やすい分、雑に弾くと粗も目立ってしまう。基礎がしっかりできている人にとっては違和感なく弾けるのだと思うが、自分にとっては基礎のできてなさを痛感させられるギターだ。

まとめ: 今後弾きこなせるように頑張らなければいけないギター

実はこのギター、YouTubeチャンネル タメシビキで山口和也さんとGodspeed青木征洋さんが実際に試奏されている個体そのものだったということがわかった。

一流のギタリストが演奏するとこれだけスムーズな演奏が可能で、そして良い音がでることが証明されてしまっている。サウンドが物足りなかったとしたら、それは自分のスキル不足に他ならない。ここまでわかりやすい指標もなかなかないので、今後少しでも同じように良い音を奏でられるように精進していきたいと思う。

2022.07.23 追記: 1年越しのレビューを投稿した


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