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[ギターレビュー]Fender American Performer Stratocaster HSS

自分の最初のエレキギターはFenderのメイプル指板のStratocasterだった。30代になってストラトキャスターの良さが少しずつわかるようになってきた頃に、定年を迎えた父親が弾きたいと言って持って行ってしまった。

その後手に入れたSuhrのClassic Sはやはりとても良いギターだが、自分の中にある「ストラト」の音とは何か少し違う部分があるようにも感じられた。

少し前に購入したメイプル指板のSquierのストラトの音が好みだったこともあり、自分が求めるストラトのサウンドはメイプル指板にあるのではないかと考え始めるようになった。機会があればメイプル指板の良いストラトキャスターを試したいと思っていた。

そんな折、フロントピックアップの音が出ないという理由で割安で販売されていたFender American Performer Stratocaster HSSを購入した。メイプル指板であることに加えて、ジャンボフレットとSSHというレイアウトは自分のプレイスタイルとも相性が良さそうだった。

ブリッジ

正直にいうと、自分はFenderのブリッジにはあまり良い印象を持っていなかった。過去に自分が弾いていたFender USAのストラトはアームを使うとチューニングが狂いやすく、同時にアームの捩じ込みもあまりスムーズではなかった。一方で、この数年GOTOHのブリッジのチューニングの安定具合、アームのスムーズさを痛いほど実感してきたこともあり、このギターのブリッジもGOTOHに交換したいと考えていた。ただ、実際に使ってみると以前のFenderのブリッジの印象と異なりチューニングは安定しているし、アームの捩じ込みも比較的スムーズだった。

サウンド

やはりメイプル指板だからか、音の立ち上がりが速い。ステンレスフレットのSuhrも音の立ち上がりは早いのだが、アタックの印象はやはり少し異なる。思い込みかボディの違いなどもあると思うが、ローステッドメイプル指板と普通のメイプル指板でもやはり音は違うなと感じる。言葉で表現するのが難しいが、メイプル指板のアタックは「パキパキ」しているように感じる。

フロントPUは残念ながらオリジナルを試すことができなかったが、このギターとSuhr V63+(旧ML)の相性は期待通りとても良かった。自分が期待する「ストラト」のフロントの音が出る。

リアのハムバッカーは、リードで弾いても音が潰れずに伸びるし、リフを弾いても切れ味が良いしバランスがよいピックアップだと思う。ピックガードへの固定は三点留めになっている。

総括

フロントピックアップはオリジナルではなくSuhr V63+(ML)の音しかわからないが、イメージ通りのストラトサウンドでやはり自分はメイプル指板が好きなんだなということを改めて感じた。リアがハムバッカーになっていることでハードなジャンルにも対応できるし、ジャンボフレットなのでテクニカルなプレイも演奏しやすく、自分が今まで持っていたFenderのストラトのイメージよりも大分モダンで万能なギターだった。

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