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Bacchus BTE-1のメンテナンス

最近、ギターリペアの練習にちょうど良いジャンクギターを見つけるのに苦労している。昔はハードオフのジャンクコーナーにいけば、適度に状態の悪いジャンクギターが大量に安価に売られていたが、最近はそういった安価なジャンクギターが減ってジャンク扱いながら数万円の値段がつけられているものが多くなってきた。ヤフーオークションにも大量のジャンクギターが流通しているが、ここでもこの2-3年で大分落札価格が上がってきているように感じる。

そんな中でBacchusのジャンクギターをある程度妥当な予算内で落札して入手した。汚れがそこそこひどく多少改造もされていそうで、写真で見る限りでは致命的な問題はなさそうで、直し甲斐がありそうなギターだった。今までテレキャスタータイプのギターをいじったことがなかったので、その点でもちょうどよかった。

届いて実物を調べてみると下記のようなコンディションだった。

  • 汚れは全体的にひどい。特に指板の汚れがひどい。

  • 金属パーツも全体的にかなりくすんで錆びている。

  • ネックに極端な反りはないが、ところどころビビリが発生している。

  • 電装系は改造されており、ノブに触れると大きなガリがある。

  • ピックガードのシールはかなり強固に貼り付いている。

電装系に関してはオリジナルパーツがなかったので、新たに注文することにした。

2023年3月現在、Amazonではなぜかクロムが消えてブラックのみの販売になってしまっているようだが、Musiclilyの配線済プレートを使用した。届いた状態で若干スイッチのレバーが歪んではいたが、それ以外問題はなくコスト的にも手間的にも便利で良い商品だと思う。

クリーニングで厄介だったのは、ピックガードの焼けだった。屋外にでも置かれていたのか、全体的にかなり焼けておりシールが貼られていた部分だけがくっきりと白く目立つ。今回は試しに漂白剤に漬けて屋外で一週間ほど紫外線を浴びさせた。

完璧とはいかないものの多少色が戻った。ジャンクギターを修理していると、割と頻繁にプラスチックパーツの焼けに遭遇するので、今度また試してみよう。

指板に関しては表面も側面も汚れのせいか湿度変化の影響か全体的に凸凹していた。ローズ指板だったので、思い切って少しサンディングをして表面を整えた上で保湿した。ついでにエッジの角を少しだけ丸めてみたところだいぶグリップ感がよくなり弾きやすくなった。ローズ指板はこういったメンテナンスがやりやすいのが良い。(※ジャンクギター修理以外では真似しないでください)

すり合わせ後組み立てて弦を張ってみたところ、ナットに問題があることがわかった。ナットは高さが足りていなかったため、やむを得ず初めてナット交換を経験することになった。

ナット交換の詳細は上の投稿で書いた通りだが、YouTubeの力と工具課金の力で順調に完了して良かった。

すり合わせとナット交換、指板のサンディングをやったことで、今までのジャンクギター修理の中でもベスト3に入る弾きやすさに仕上がった。そして、テレキャスターというギターの構造を理解できたのも楽しかった。細かい部分ではまだまだ反省点があるので、また次回ギターを修理する際に活かして行きたい。

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