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[メンテナンス]Greco SE600N Super Sounds 1976のレストア1

会社の同僚が入手した1976年製のGreco Super Soundsのレストアをすることになった。今年に入ってから何本かギターを自分でメンテナンスしてきたが、飛び抜けてコンディションが悪く、大掛かりなリストアになりそうだ。

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まずはサウンドチェック。ピックアップからのサウンドは出ることは出たが、ボリューム、トーン類が機能しているのかどうかを判断できないほどのひどいノイズ。増設されたと思われるトグルスイッチも、なんのスイッチなのか判断できなかった。ひとまず、電気系統は修理が必要であることだけは間違いなかった。

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ピックガードはボディに固定されておらず、ボリュームやトーンのノブも外されている。後から増設されたと思われるトグルスイッチの横には穴が開けられている。前のオーナーによる改造の途中だったのかもしれない。ピックアップセレクターは3ウェイだが、ピックガードに固定するネジの位置は標準的なピックアップセレクターのそれとは異なるようだ。レバーは若干折れ曲がっている。

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フレットはかなり激しく錆びている。高さは低めで、幅も割と狭い。ラフにみてみた感じでは、意外にもネックはわずかに順反りという悪くないコンディションだった。フレットの頂点は平らになっていて垂直方向に傷が見られる。おそらくすり合わせでレベリングをして、その後クラウニングを行なっていないのだろう。フレットの低さ、頂点の平ら具合は若干気がかりだ。

指板には何箇所か小さな傷と汚れはあるものの、45年前のギターということを考えればコンディションは良い方だと思う。

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ボディ裏側ネックプレートにはかなり激しいサビが見られる。メッキ部分が完全に腐食してしまっている様子なので、このプレートを綺麗な状態にするのはなかなか難しそうだ。記されたシリアル番号から76年のフジゲン製であることが推測される。

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ペグに関しては、金属のくすみやサビはあるものの、機能的には問題なさそうだった。

ひとまずは分解して内部の様子を調べながら、電気系統の修理に取り掛かろうと思う。その後、クリーニングを行って弦を張り、ネック/フレットの状態を見ていく。


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