2021.2/4の日記「変化」

 未だに日記の年を書くところに「2020」と打ってしまう。同じキーを2回づつ打てばよくて簡単だからだ。もう一ヶ月経つというのに。

 どうぶつの森をもりもりやって、合間合間に本を読んだ。あとはソシャゲをしっかり走った。実家に帰って手伝いもしないでゲームをしている。

 朝井リョウ『どうしても生きてる』を読んでいる。短編集で、4本しか読んでいない。けど、生産的なことはこれしかしてないので、この感想を書いて今日の日記とします。

 2本目収録の「健やかな論理」は40代のサラリーマンが過去を振り返る話だ。わたしの読む限り、回想中の過去が2018年前後の時代軸で、その時の流行(特にヒップホップやラップ)が反映されていた。

 しかし、作中で挙げられていたブームは起きていない。なにより、この感染症大混乱が起こっていない。

 そんなことが預言できるはずも反映できるはずもないのだけど、これだけ大きな現象が起きてしまった今、似たような構造の作品がすべて「コロナ起こらなかったIF」の物語になってしまう。それってヤバくないですか。一昨日ぐらいに何かで読んだけど、この激ヤバ感染流行が起こる前と後では本当にがらりと何もかもが変わってしまうんだろうな、と思った。朝井リョウも3年でこんな受け取られ方が変わると思わなかっただろうな。

 あと描写されている実在しない漫画とかYoutuberの元ネタが手に取るようにわかってしまって、これは「人によって連想する団体が違うけど、わたしは特定のものを連想した」のか、それとも「わかる人にはわかる小ネタ」なのか、どっちなんだろうかと不安になった。もしかしたら「あえてずらしている」のかもしれない。どれでもよい些細なことだね。

 話が全体的に重たくて、人生そのものが全部がらりと変わるような話ではなかった。ラストも明言された変化が訪れるわけでもなくて、読者に委ねられることも多かった。それでも、主人公の心は動いたし、わたしもなんかよい/不快という感情の動きがあった気がする。わたしは感情が動いたかどうかでよい悪いを判断するので、その尺度で語るとよかったです。

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