ジョゼと虎と魚たち
最近DVD化されたオリジナル長編アニメで、
「ジョゼと虎と魚たち」というのがあるのだが、
その作品は作家の田辺聖子さんが原作で、
2003年に一度実写映画化されている。
この実写版の監督は犬童一心である。
数日前に犬童一心監督の
「グーグーだって猫である」を見て、
小泉今日子が大島弓子役をやっていて、
それがとても良かったので、
犬童一心の他の作品、例えばこの、
「ジョゼと虎と魚たち」を見てみようと思ったのだ。
それでまず実写の「ジョゼ・・・」を見たのだが、
これがとてもいい映画で、
僕はオープニングのスチール写真による構成から、
この映画の世界観に引き込まれていった。
主人公役の妻夫木聡も良かったし、
ジョゼ役の池脇千鶴も良かったし、
ジョゼと敵対する上野樹里も良かった。
あと、ジョゼの「息子」役の新井浩文も良かった。
ただこの映画をどうやってアニメ化したのだろうと、
疑問に思ったので、実写版を見終わった後に
すぐにアニメ版を借りて見たのである。
アニメ版は実写映画から、
そしておそらく原作小説からも、
かなり改変が加えられているようで、
子供が見ても大丈夫な内容になっていた。
そしてアニメではジョゼの声を
清原果耶がやっていたのである。
「透明なゆりかご」のドラマ以来、
ひそかに注目していた清原果耶のジョゼは
池脇千鶴に負けないくらい良かった。
アニメ版では実写版のような、
大阪の下町のやさぐれた感じが排除されていたが、
それでも物語の骨子さえしっかりしていれば、
時代背景や場所などは飛び越えられるんだろうなと思った。