生霊についての話

生霊(いきりょう)と聞くと、
何やらおどろおどろしい、
怨念の塊というような印象があるが、
実は生霊というのは、
「生きている人間の気持ち」
というような意味で、
誰もが持っていて、発しているものだ。


ただ、世の中には、その念が強い人と、
それを受け取る能力が高い人がいる。
これも「声が大きい人」と、
「耳がいい人」くらいの違いしかない。

僕が聞いたのは例えばこんな話。


ある競馬の騎手の方が、
落馬して亡くなるという事件があったのだが、
当時その騎手の方と交際していた女性がいて、
その騎手のことを強く想っていた。


その気持ちには、嫉妬であったり、
猜疑心であったり、独占欲であったり、
けしてプラスとは言えない感情もあったであろう。


騎手にまとわりつくその感情、
つまり「生霊」を感じ取った馬が、
暴れて騎手を振り落としてしまい、
騎手は亡くなってしまったのである。


動物は言語を持たないので、
生霊のようなものを感じると、
「快」とか「不快」というような、
即物的な反応をしてしまうのだ。


このように、生霊とは、
まわりに影響を与えるような、
強いマイナスの感情ばかりが、
認識されがちなので、
「恐ろしいもの」と思われているが、
実は日常生活のあちこちに存在していて、
「強い」「弱い」「プラス」「マイナス」など、
さまざまな種類があり、
僕達はいつもそれにさらされて、
それらに接しながら生活しているのである。


「ニュートリノ」のようなものと言えば、
少しは想像しやすいだろうか?
かえってわかりにくいか?

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