若者と無症状の感染者と感染拡大

時事的なことや、政治、医療、経済に詳しいわけでもないので
「ここがおかしい」「こうすべきだ」なんて意見を出すのは難しいけれど、
今回の新型コロナウイルスについて
感情や感覚的な部分を発散すると「辛いなぁ」というところ。

特に毎日のように発せられる「若者が~・・・」という言葉。
若者という言葉が何歳までの人を指しているのかは不明だけれど、おそらく20代くらいまでだろうか。
そうなると私はすでに若者ではないけれど、それでも聞いていて辛い。

「若者が不要不急の外出をして、ウイルスを拡散している」

それは間違いではないんだろう。
外出自粛要請も当然だと思う。

ただただ「辛いな」と思ってしまう。
何がこんなに辛く感じるのか、考えてみると
「今の若い子たちはこの先の人生にどう希望を持たせるだろう」と感じてしまうところだと思う。

高齢化の中、自分たちの時代には支給されるかわからない、
されてもかなり減額されると思われる中、
毎日働いて毎年上がっていく年金を支払って、お年寄りを支えて。
自分たちの時代には負担割合が上がったりするかもしれない中
びっくりするくらい高い健康保険を支払って
これまた病院に行く回数の多いお年寄りを支えている。

毎日頑張って働いて、納税して、消費して、
それでも夢を持って生きている中で
「若者」というワードでひとくくりにされて
拡散の首謀者のように聞こえてしまう。

それでも生活は保障してもらえるわけではなく
満員電車で通勤して働かなければいけない。

だから外出してもいいじゃん、ということではなくて
こんな状況でさらに標的のように言われるのは辛いだろうなぁ、と思ってしまう。

若者が拡散の要因の一つであることは間違いないかもしれない。

でも、私の行動範囲内の中では全体的な外出人数は減っていても
年代別の割合は変わらないように感じる。

クラスターも、若者が集まるようなライブハウスだけでなく
お年寄りの合唱団でも起きている。
(ライブハウスにも、40代の人とかいたけど・・・)

感染拡大が怖いのは「若者」ではなく「無症状の感染者」であって
「無症状の感染者」に「若者」の割合が多い。

そこを一緒くたにして「若者」としてしまって
「無症状の感染者」に自覚を持たせることはできるのかなぁ、と疑問に感じる。

そして、ここからは想像になるけれど、
きっと収束後は経済活動を活発にするため
若者はもっと働いてもっと納税してもっと消費することを求められるんだろう。
子供を産むことを求められるだろう。
そして、老後のための貯蓄も40年後は、現状必要だと言われている2000万円よりももっともっと必要になると思う。

こんな状況で生きている若者たちは
この先の人生に希望を持って前向きに生きていけるのかなぁ。

自分の子供に「私は先に死ぬけど、こんな世の中で生きていきなさい」とはとても言えない。
子供が欲しいと、私がどうしても言えないのは、これが理由なんだと思う。


出歩く若者が悪い
買い占めるおばさんが悪い
薬局に並ぶお年寄りが悪い
中国が悪い

こんな標的探しがとっても辛い。

「最近の若者は」とか「老害」とか
今までもちらほら耳にしていたこんな言葉。
みんな小さな不満をもちながら、こんな風に小言を言って、何とか過ごしていたんだろう。

それが今回で爆発してしまったように、私には見える。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?