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入院時重症患者メディエーターってなに?

2022年から重症患者初期支援充実加算が新設され、その中で入院時重症患者対応メディエーターの設置が求められるようになりました。
すでにメディエーターさんが活躍施設も多いんじゃないかと思います。
今回は入院時重症患者メディエーターについて解説します。

入院時重症患者対応メディエーターの役割

入院時重症患者対応メディエーターの役割は
患者と家族が治療方針やその内容を理解し、治療方針の意向を表明することを、医師・看護師等の他職種とともに、支援を行うことです。

例えば人工呼吸器や輸血、透析など治療をどこまで継続するのか、
急変時に心臓マッサージを行うのか、
医療者から移植の選択肢を提案されたがどうすれば良いか
など、クリティカルケア領域では生命を左右する重要な意思決定を行う機会が多くあります。

入院時重症患者対応メディエーターの特徴

重要なのは、入院時重症患者対応メディエーターは患者の治療に「直接関わらない」専任の担当者であることです。
医療スタッフは多忙から患者や家族の説明に十分な時間を取れない現実があります。
一方で、重要な意思決定を迫られた患者や家族は動揺し、短時間で意思を決める必要があり、相互の信頼と意思疎通が深まらず、不信感やコンフリクトが起きる危険性があります。

メディエーターは患者・家族と医療者の間に入り、両者に中立的な第三者として、カンファレンスの参加と情報収集、患者家族に寄り添い不安や不信について話し合いをすることで相互理解を促進します。

実質的には、看護師、社会福祉士、公認心理師、薬剤師など、重症例に対する診療内容について知識をもったスタッフが専任として担当することになります。
メディエーターは基本的にロールプレイなどを取り入れたメディエーター養成研修を受講しています。

あなたの病院でもメディエーターさんが配置されていますか?
患者さんや家族にとっても、治療に関わらないスタッフが第三者の視点から、医療者との間を取り持ってくれることで、自由に治療の意思を表明しやすくなるのかなと思います。

患者や家族と医療者間で相互理解が進み、より良い選択肢を取れるのは良いことです。
しかし、メディエーターさんに頼りすぎるのも違う気もします。
患者・家族の意思決定支援は看護師にとっても重要な役割の一つです。
丁寧な説明と患者・家族にしっかり寄り添うことを改めて意識する必要がありますね。

あなたはどう考えますか?
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