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「なんで、私が東大に」 サッカー漬けの自分が勉強を頑張った先に得たもの

こんにちは、クリアソンの卓間です!
今日は勉強について取り上げたいと思います。

理由・背景

勉強の重要性を伝えたいと思っています。
サッカークラブの運営に関っている関係で、日本のみならず、海外クラブについても学んだり情報交換をする機会が増えてきました。その中での発見は、海外のクラブは思っていたより選手(とくにアカデミーの選手)に勉強をするよう促していた、ということです。
実力主義で選手の私生活や勉学は放置なのかな、という先入観があったんですがむしろ逆だったかもしれない、と思うくらいです。
この考え方が絶対解だとは思いませんが、自分は共感できるところがあったので、考えてみたいと思います。


海外クラブの経営に関わる方の言葉

クラブに関わる選手の数を計算してごらん。
仮に、スクール生(小学生相当)500名、アカデミー(中高生相当)各学年15人とすると90名、プレイヤーだけでも関わっている人数は600名程度。その中でプロになれるのはひと世代よくて2~3名、0人の年もある。平均すると1名とかそこらだろう。

プロにならない選手の方が圧倒的に多いし、加えてプロになっても選手生命は短い。

プロになれなかった選手や引退した選手が、しっかりした人間になればクラブの価値は高まると思う。例えば、卒業していった選手がビジネスで成功すればいつか愛着のあるクラブにお金を落としてくれるかもしれないし、本人にとっても素晴らしいことだよね。

卓間訳

もちろん、すべてのクラブが同じ考えを持っているとは思いませんが、所属した選手のそのあとのキャリアまで見据えるのは、個人的には好きな考え方でした。

そして、かく言う自分も、サッカーではプロには到底到達するレベルになかったものの、勉強で道を見つけ、そしてまたサッカーに返ってきたタイプです。自分の経験から、スポーツを頑張る人の中で、プレーでは一流になれなかった人でも新たな道を見つける手助けになれたらと思っています!

自分の経験

サッカーへの向き合い方

中学入学前のユニフォーム姿の写真

量だけは相当一生懸命取り組んでいたとは思います笑
中学生の時には、鹿児島県の太陽スポーツクラブというチームに加入しました。九州大会や全国大会の常連チームで、もともと大した実力がない自分には相当ストレッチした環境でした。
学校の時間以外は全てサッカーに費やしたと言っても過言ではないくらい練習に励んでレギュラーを取ることができ、充実した時間は過ごせました。しかし進学のタイミングでは、他のチームメイトには強豪の高校からオファーがくる中、自分には特段話はありませんでした。

勉強への決意

サッカー推薦の道が無い訳ですので、どうしたものかなあと困りました。
その時、クラブバスの運転手のジミー(愛称)がこう言ってくれたのです。

「あき、お前は正直サッカーは下手くそだと思う(笑)
九州大会程度は行けてもプロになる器ではない。だけど今まで見た中で一番成長した選手だと言えることは間違いなく、努力を継続する力がある。そしてめちゃくちゃ頭がいい、バスでいつも一緒に過ごしてたから断言する!勉強頑張ってみたらどうだ!」

クラブの選手の中で一番練習場から家が遠かったので、毎日往復2時間の移動時間を過ごしたジミーの言葉は15歳の自分には刺さりました。

それまで勉強に本格的にコミットしたことない自分がやれるのかは確信が無かったものの、他に道がないこと、N数は一人ですが才能があるかもしれないと言ってもらえた道に挑戦してみよう!と取り組んでみました。

結果

勉強が向いていたのか、進学校である鹿児島県立鶴丸高等学校に合格できました。(正真正銘の最低点で合格したのでギリギリでしたが、、、)
高校でも最初は成績はさほど高くなかったものの、後半から自分でも驚くほど劇的に伸び、一年の浪人を経て東京大学に入学することができました。

勉強法

話は脱線しますが、勉強法はシンプルで、勉強したことを友達や先生に話しまくっていました、当時は「アウトプット法」と名付けました(笑)

この方法のメリットは「間違っている場合に他人が正してくれる」ことです。
今思えば「自分が間違っていることを誰かに正してもらう」ことにあまり抵抗がない性格だったことが功を奏していたのか、知らず知らずのうちに毎日のように添削を受けていた状態だったのだと思います。
加えて、科学的に証明されているのかわかりませんが、シンプルに喋ったり書いたりした方が読むだけより覚えるような気もしてます。
先生や友達に迷惑をかけたことは想像に難くないです笑。前提として、周りに恵まれていたんだと思います。

サッカーが上手くなった

読者の皆様はこれで卓間はサッカーとおさらばしたのか!と思ったでしょう笑、しかしここで勉強を頑張った副産物が出てきます。確実に以前よりサッカーが上手くなったのです笑

勉強は他人に添削してもらって成長している実感がありましたが、サッカーは誰にもアドバイス貰えてなかったことに気付きました。その頃からサッカーのプレーや考え方についても周りと話すように心がけるだけで、気づきや学びがあり、確実に成長していると実感できるようになりました。サッカーノートを付ける意味もようやく気付き、書き続けられました。

中学の同期の中で最後までサッカーをプレーし、関り続けているのが最終的には一番下手くそだった卓間だったのは面白いね、と言われたことがありますが、上手いか下手かよりも個人の成長プロセスやチームメイトと意見をすり合わせてチームを作っていくプロセスに楽しみを見出していたのかもしれません。

大学で揉まれてビジネス界へ

浪人したにも関わらず大学も最低点近い点数で入学したので、案の定周りのレベルに追い付くのに大変苦労し、2年生までは散々な成績でした(笑)。ただ、毎度おなじみのアウトプット法で、友達に勉強内容をしゃべっていたら、ボコボコにされながらも話についていけるようになり、卒業するときには半分以上の科目が優という成績に!もはや周りが凄すぎて感謝!という状況でした。

東大の学生たちと触れる中で、自分は頭のキレはいまいちだけどコミュニケーション能力はそこそこあるなと気づけたことも、良かったと思っています。

喋りまくることが功を奏しているのか災いをしてるのか、人がやっている面白いものを見つけることが多かったこと、分け隔てなくコミュニケーションを取れるところから向いてる仕事は無いかなと探していたら総合商社に行きつきました。予期せぬ配属で人事だったので、嫌いではなかったものの将来起業や経営者になることを見据えて事業を経験しようと探していたら、現所属のサッカークラブであるクリアソンに行きつきました。
昔のサッカー仲間からは「(全く悪意はなく)お前がサッカークラブ??」とリアクション貰うことが100%なので、人生とは面白いものです笑
そしてまだまだ足りないのですが、営業でお金を作ることができるようになり、「あ、これがサッカー(スポーツ)業界への貢献のひとつか」とわずかながら実感しています。

結局勉強とは

ひとの可能性を広げる手段のひとつだと思っています。
自分は勉強を頑張った(他に選択肢を見つけられなかったとも言えますが)ことで、素敵な仲間に恵まれ、サッカーや周りに恩返しするチャンスを得たと解釈しています。

今回の話は受験勉強やスポーツが主な対象になりましたが、音楽、芸術、技術、医療、金融、この世には様々な分野があります。
サッカーやスポーツに限らず仮にパフォーマンスで芽が出なかったとしても、何かを学ぶことで道が拓ける可能性は多いにあると信じていますし、一周回ってパフォーマンス自体にも役立つ気もしています
競技等で悩んでいる方がいれば、ぜひ一度視野を広く持って学んでみるのも解決策のアクションのひとつとしてオススメしたいと思います。

さいごに、考察もかねて

日本はスポーツビジネスのマーケットが小さい、と国内外の知人たち方々から言われるのですが、サッカー含めて小さいころにスポーツに関わった人が恩返しするシステムがない、あるいは恩返ししようと思わせる努力がまだできていないことが要因のひとつではないか、と感じています。

加えて最近思うのですが、サッカーが好きな人やサッカーをプレーはしていないけど観戦したり関わったり、サッカーを通して豊かになった、感動した、という体験をした人っているにはいるんですが、冷静に考えると結構少ない気がします笑。

自分を例に取っても、高校のクラス40人いてサッカー部は僕ひとり、クラス内でサッカートークをした覚えはありません。。
大学でもサッカー部やサッカーサークルのメンバーはそれはもちろんサッカー好きでしょうが、クラス内で数人いたかどうか。。スポーツ全般という観点でも、クラスの人数が35人程いて、そのうち運動会(体育会)の学生の数は5~6人程度だったと記憶しています。
家族や親族を見渡しても、Jリーグのチームで知っているクラブがない人ばかりです。
正直、サッカーに関わっていて、社会の中で自分は少数派だと思ったことしかありません。

価値はきっとあると思うので、この価値を深めたり広げたりして社会を豊かにできる人材を増やしていくことが大事かと思います。自分がこの先ずっとこの業界にいるかはわかりませんが、どの立場であっても少しでも貢献出来たら嬉しいと思っています!


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