見出し画像

クレスト スタッフ・リレー② 「声に出して呼びたい監督」 by宣伝スタッフM

これまでの記事はこちら☛連載〈スタッフ・リレー〉

We love ミア・ハンセン=ラブ

「ミア・ハンセンさんラブ!」と声高に叫んでいるわけでなく、「ミア・ハンセン=ラブ」という素敵なお名前。1981年生まれながら、既にエリック・ロメールの後継者と言われる、フランスを代表する女性監督をご紹介したいと思います。

画像3

オリヴィエ・アサイヤスの『8月の終わり、9月の初め』『感傷的な運命』に女優として出演し、その後映画評論家として活動したのを経て監督として花開いた、まさに才色兼備! 独特の光と瑞々しさを感じさせる映像は、ミア・ハンセン=ラブ映画の代名詞です。
アサイヤスとは公私ともにパートナーだった時期もあり、だからというわけではないですが、アサイヤス映画と同様にミア映画も音楽センスが抜群‼

弊社とミアとの出会いは長編2作目の『あの夏の子供たち』でした。
フランスのインディペンデント映画の象徴だったプロデューサー、アンベール・バルザンが2005年に突然命を絶ったことに着想を得て作られた本作。
テレビ局をバックにした大作と、助成金を利用した新人監督の低予算映画、その狭間でシリアスなテーマにいどむ中堅監督たちを支え、フランス映画の多様性を担っていた名プロデューサーの死は、映画界を揺るがす事件でしたーー。バルザンが亡くなったときに手掛けていたのは、タル・ベーラ監督の傑作『倫敦から来た男』です。

あの夏プレス

『あの夏の子供たち』は、突然の父親の不在に直面し乗り越えていく家族の姿を、映画業界への愛着と共に描き出します。劇中で、プロデューサーに企画を持ち込む若き映画青年(演じているのはミアの弟)は、ミア自身の体験をもとにしているそう。
実はバルザンはミアの才能に信頼を寄せ、長編デビュー作のプロデュースに名乗りを上げていました。彼の自殺によってそれはかなわず、ミアの処女作『すべてが許される』は別の製作会社が引き継ぎました。
『あの夏の子供たち』の原題はLe Père de mes enfants(The father of my children)。フランス映画界では、ミアを含め‟バルザンの子供たち“が今も活躍し続けています。

『あの夏の子供たち』ですっかりミアに心酔した私たちが次に配給したのが、長編5作目の『未来よ こんにちは』です。
現在アップリンククラウドで配信中の〈クレストインターナショナル見放題配信パック〉でご覧いただけます!☟

クレストインターナショナル配信見放題パック

「未来よ こんにちは」sub3

若い世代の心情を映し出してきたミアとしては珍しく、『未来よ こんにちは』の主演は大御所イザベル・ユペール!でも本編をみてみると、やはりしっかりとミア印なのでした。
女性の老いの孤独に、凛々しさと爽快さをもたらしたミア。若いのになぜ…
この年、ユペールは『未来よ こんにちは』とポール・ヴァーホーヴェン監督作『エル ELLE』で世界の主要映画賞の女優賞を網羅!大女優に新たなステージを提供した才能に、またも脱帽してしまいました。
今後の作品も要チェックの監督です。

クレストインターナショナル公式サイト

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?