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私の物語⑦

教育実習が終わり、大学へと戻ると、やらなければならないことがあった。
それは、進路についてしっかりと考えること。

実は、大学3年生の頃から小学校教育についても勉強しており、
高校の先生になるか小学校の先生になるか学童で働くか悩んでいた。

いずれにせよ、教員採用試験も受けなければならなかったが、
受からなかったときのことも考え、働き先を確保するために、教育実習前に学童保育の内定をいただいていた。

でも、教育実習を経験して、自分自身が本当にやりたいことを見つけることができた。
それは、社会科とともに仕事がしたい!進路指導していきたい!!
…ということだった。
確かに小学生はかわいい。良い意味でも悪い意味でも素直。成長した瞬間は感動する。
でも、全教科を教えていけるか? その他諸々の小学校教諭としての仕事を本当にやりたいか?
…と自問自答した結果、やはり高校で働きたいという気持ちの方が強かった。

内定先には辞退の連絡をし、教員採用試験一本で頑張ることを決意したが、また新たな壁にぶち当たることになる。

結論を先に言うと、この年の教員採用試験に落ちた。
これは今考えると当たり前。準備期間が短すぎたことと、高校教員になるという決意が遅すぎたことが要因。

教員採用試験に落ちると、「講師登録」というものができる。県内で講師として働くことができるのだ。
登録はしたものの、どうやら諸々の連絡が来るのは2月下旬からだという。
これを聞いた私は、途端に不安になった。
「大学卒業1ヵ月前まで進路が決まらないのか」と。
そうすると私は、心配性の性格が生じて、再び就活を始めることになる。

学校で働きたいという軸はあったので、キャリアセンターに相談した結果、私立の学校を勧められた。
履歴書を送っては、書類落ちしたり面接に行ったりの繰り返しだった。

唯一、都内の私立高校での非常勤講師としての内定をいただいた。普通ならこれで喜ぶはずだと思うが、直感的になんか、違うなって思ってしまった。
そこの学校で勤務する自分を想像できなかった。

またも内定辞退するという決意をした。

…ほんと何やっているんだよ、自分。
…と自分に対してイライラすることもあった。

そんなこともあったが、2月下旬になると、
本当に県から電話が入り、県庁へ面接へ向かうことになった。
とりあえず10分程簡単に面接をしたら、
「配属先の校長から電話が入ると思うので、それまで待っててください。」
…とのことだったので連絡が入るのを待っていた。

3月上旬になると、配属先の校長から電話が入った。私はこの学校で成長していくことになる。