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物に執着しない私が、大切にしているもの

これまで、東京→アイルランド→東京→奈良(実家)→スペイン→奈良、、、と引越しの多い人生だったので、自ずと荷物が少なくなった。

特に海外へ物を送るのは輸送費もリスクもつきまとうので、何度も究極の選択を迫られた結果、ミニマリストにならざるを得なかった。

持ち物の中で一番処分しやすいのは服だ。

特に私はお気に入りばかり繰り返し着る傾向があるので、袖がヨレヨレになったり毛玉だらけになったりして、見た目で判断しやすい。

難しいのは本。

「これもう読まないかな」と思いページをめくると、「あら、冒頭こんなだったっけ。忘れてた」「この表現に昔ぐっと来てたな。今も結構ぐっと来るな〜」とか様々な思いが交差して、とりあえずまた棚に戻す、、となりがち。

最近はメルカリなど、便利なアプリがあってありがたい。多少未練があっても、「私よりもこの本を必要としている人がいるんだ」と思うと手放しやすいからだ。

本と服の中間くらいに来るのが実用品や雑貨。

使っていない物はもちろん、大量生産品や、代わりがすぐ見つかりそうなものは処分しやすい。

やはり何度も海を越えて手元に残るのは、人の手の温もりが感じられる手作りの一点物や、贈ってくれた人のあたたかい気持ちが感じられる贈り物。

毎日使っているお気に入りのマグカップは、Paul Maloneyというアイルランドの陶芸家によるもの。

10年ほど前に語学学校の紹介でPaul Maloneyの工房を見学して以来ファンになり、実は一度マグカップを落としてヒビが入ってしまったため、4年前に再び工房を訪ね買い直した。(ヒビの入ったマグも取ってます)
"Ocean range"というアイルランドの海を彷彿とさせる深い青が印象的なシリーズが好きで、4年前にお揃いで砂糖壺も購入した。

通販も対応しているので、気になる方はホームページをチェックしてみてください。
https://paulmaloneypottery.ie

このマグカップを両手で包むと、工房の前で寝そべっている犬とか、のんびりしたPaulさんの人柄とか、明るくてキビキビした奥さん、目がビー玉みたいにキラキラした純粋そうな工房のスタッフさん達の顔が浮かんできて、なんとも言えない豊かな気持ちになる。

アイルランドの田舎の辺鄙な場所にある工房を、運転免許も無いのに二度も訪ねた執着心には我ながらちょっと呆れてしまう。基本的に物に執着しない私としては、初めてのことだった。

こんな仕事が世の中にもっと増えたら、、、と思うけど、そうしたら私はあれもこれも欲しくなって全然「ミニマリスト」ではなくなってしまう気がする。



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