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宮沢賢治さんの作品が好きです。

宮沢賢治さんの作品が好きです。
(突然の告白)
また久しぶりに読んでました。

言葉の使い方が、すごく好きです。
賢治さんを好きな人は、たぶんそれぞれ、
その人なりの理由はあると思います。
銀河鉄道の夜などの、代表作品自体がスキ
だとか。

もちろん、私も、作品も好きなんですが、
ところどころで出てくる、設定や、言葉。
名前や地名、特に、擬音語とかも好きです。
すごく独特の世界観を感じます。

わたしがぱっと思いつく言葉は、

クラムボンは、かぷかぷわらったよ
(やまなし)

どっどど どどうど どどうど どどう
(風の又三郎)

キック キック トントン。
(雪渡り)

あと、作品でいうと、
グスコーブドリの伝記も、大変好きです。
これも、架空の、おもしい設定がたくさん
出てくる話なので、大変興味深い。

いろいろ、有名な作品はありますが、
私が個人的に一番好きなのが、
「猫の事務所」という短編。

代表作があり過ぎて、イマイチ
メジャーな作品ではないかもしれません。

ネタバレになるからあまり詳しく
言いませんが、どこが好きかと言うと、
現代の職場とかでも、よくありそうな
エピソードだから、とても共感が
できるんですね。これ。

なんていうんでしょう、、
ありがちな、人間関係?(猫関係ですが)
妬み、日常の中のありがちな嫌がらせ、
ありがちなボタンの掛け違い、、、

あと、細かい設定とかも、好きですね。
土用に生まれた猫は皮が薄い、とか。
地名とか、名前とかも面白い。

何より、話のオチが深くていいです。
いまだに、よく分からない。
いろんな解釈ができそう。

理不尽極まりない職場が、
鶴の一声ならぬ、獅子の一声で
ひっくり返る。乱暴だけど、
一理あるような???な結末。

しかも、傍観者の賢治さん、
半分賛成、ってのが、味わい深い。
この言葉を噛めば噛むほど、
考えさせられる。

私も、会社員として働いているので、
内容自体、重なるところがいくつも
あり、よくもまぁ、こんな昔に書かれた
ものなのに、ありありと、今でも共感を
感じれる、時代を超越したものが
書けたもんだなぁ、と。

結局、人間、いや、ココでは猫
だけれども、いつまでもその本質は、
全然変わらんのやな、とか、
まぁ、こんなもんなんやろな、とか。

非常に感慨深い作品です。

半分、ちゃんとしてるように見えて、
半分、愚か。

表裏一体、表であり、裏もある。
バランスが崩れたらおしまい。

なんでも、バランスって大事なんやな。
とか、いろいろ思います。

薄い氷のような、あやういバランスの
上で、なんとか成り立ってるもの
なのかもしれない。
正しいかもしれないし、
間違ってるかもしれない。


私は、半分かま猫に同感です。

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