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ドローイングペンで描く

ワタシは、つけペンを使って描く点描画とドローイングペンを使って描く線画の2種類の絵を描いています。
つけペンは、インクをつけながら描く分手間と時間がかかるのですが、既製のペンよりも細く描け自在に濃淡を表現することが出来るので、作品の幅が広がります。
ドローイングペンは、キャップを外せばいつでもどこでも描ける手軽さがなんといっても魅力ですから、これはこれで手放せないアイテムです。
ペン先の太さも色々ありますしね。

ワタシが愛用しているのは、寺西化学のラッションドローイングペンなんですが、
これは今まで色々試した中で、発色が良く滲みにくいという点でピカイチでした。
それに加え、最近試しに使い出したのが、コピックマルチライナーSPです。

これはペン先とインクカートリッジが交換できるタイプのもので、ラッションドローイングペンと比べると、やや滲みます。
使っているのは極細の0.03mmですが、描くスピードや角度によってはかすれたりもしますね。ただ、これを逆手に取れば「極細線のかすれ」で新たな色を表現できそうなので、しばらく使ってみたいと思います。

モノクロ画は黒一色と思われがちですが、太さや塗り重ねの度合いによって、色のトーンはものすごく広がります。
モノクローム(モノクロ)とは、直訳すると「1つの色」を意味し、1色で描画・印刷・表示等された図画のことを指します。代表的なものは白黒(しろくろ)ですが、黒以外の単色印刷や、セピア調(茶褐色もしくは暗褐色の色調)写真もモクロームに分類されます。

黒と白、その間の様々な濃度の灰色(グレー)は、いわゆる無彩色(白と黒との混合で得られる色)ですが、そのグレー色の部分は幅広いわけです。
モノクロ画の魅力は色の幅です。切り絵のような白と黒のコントラストがはっきり分かれている絵ではなく、モノクロ写真のような奥深い色合いをワタシは目指しているので、この「グレー部分を、黒でどう描くか」が課題になるんですね。
先にも言った通り、太さや塗り重ねの度合いによって色のトーンが広がるので、その表現に適した画材が必要になる、ということなんですよ。

昨日、描いている最中にペン先の具合と色味がいつもと違うと感じたので「そろそろ替え時か?」と、新しいものに交換しようと思ったら、違うメーカーのペンで描いていたことに気づきました。

写真一番上の、マービーフォードローイングペンは、ペン先がちょっと固めで紙に引っかかりを感じることがよくあるので隅っこに置いておいたはずなんですが、いつの間にか紛れていたようです。
ぱっと見、(写真一番下の)ラッションとそっくりなのでわかりませんでした。

ドローイングペン(ミリペンともいう)は、メーカーによって茶色っぽい黒、青っぽい黒がありますし、滲み具合もペン先の硬さも異なりますから、自分の好みを探すことが大事ですね。紙との相性もありますし、どの紙に描くかで作品の仕上がりが全く変わってきますから、とにかく試すというのが必要不可欠です。
ちなみにワタシは、ドローイングペンの場合はKMKケント、つけペンの場合はバロックケントを使っています。あくまでもこれはワタシの場合で、全ての人にベストということではありませんので、ご参考までに。

ワタシのペン画のはじまりは「お金がなくて絵の具が買えなかったから」っていうボンビーが理由だったんですが、見事にペン画の奥深さと難しさにハマりまして、今では「イメージを的確に伝えられる表現力を身に付ける」という、自分で設けた課題にただただ突き進んでいます。


みなさまのご支援に感謝します。