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ペン画の転機

昨日は久しぶりに丸1日たっぷり絵の制作に集中できそうだったので、ずっと試したかった「和紙にペン画を描く」というのを実行にうつしましてね。

とはいえ、紙とインクの相性なんかを確認しないといけないので、試し描きからはじめないるんですが、ワタシがやりたいのは「和紙に墨で描く」というものなので、完全に未知の世界になります。筆ではなく「つけペンで描く」というのは今までと変わりませんが、紙とペン先と墨全てがマッチする丁度良い具合を見つけることからはじめないといけません。

そこでまずは、紙選びから。俗にいう「和紙」は日本製の紙を指し、種類がありすぎて説明が難しいのですが、原料でいうと楮(こうぞ)、三椏(みつまた)、雁皮(がんぴ)の3種が主に使われています。市販されている大量生産の和紙は何が混ざっているかわからないのですが、まずは普通に手に入る水墨画用の和紙と、麻が原料の麻紙を購入してみました。墨は家にある墨液、つけペンも今まで使用していた使い慣れたものです。

今回は水墨画用の和紙に試しに描いてみることにします。墨液はごく普通のものと粘着のある2タイプを用意し、つけペン(ペン先)6種類を使っていざ試し描きです。

左側が普通の墨液、右側が粘着のある墨液です。
左側はにじんでしまっているのがわかりますね。右側の方がシャープな線が出ていますが、ペン先によっては全く描けないことがわかりました。
今まで使っていたケント紙と相性が良かった「タチカワ丸」よりも和紙の場合は「ゼブラ丸」の方が描きやすく、更に、これまで全然使いものにならなかった「レオナルド丸」がいい感じだったのが意外でした。

レオナルド(海外の製品)は形が統一していなかったり作りが荒いので基本使わないんですね。こんな風に潰れていたりもするので。

「ゼブラ丸」もどっちかっていうと雑です。ペン先数十個を並べて比べてみるとわかりますが、長さや形が不揃いです。タチカワや日光はそういうのがないので安心です。

ペン軸に刺す部分の丸の形が美しいのは安定している証拠。極細線を描くにはタチカワと日光がオススメですよ。

で、和紙に軽く下書きをして描きはじめてみたんですがね。

う〜〜〜〜〜〜ん。墨液の粘着がありすぎて描きづらいことが判明。水を入れて柔らかくすればスムーズに描けそうですが、にじむ可能性が出てきます。
墨液の種類もたくさんあるのでこれは見つけていくしかなさそうです。

自然の風合い豊かな紙と自然素材の墨で描くことを目指し、構図や技術に絞って今まで描いてきましたが、これは練習段階に過ぎません。日本の伝統技術と自分の作品を融合させることを目標としているので、やっとスタートに立った気分です。

みなさまのご支援に感謝します。