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幾何学模様を簡単にスムーズに描くために

2023年になってから、まだモザイクタイルに手をつけておらず、ここから進んでいません。

見事に、「寒さ」との戦いに負けています。
気温2度とか、無理だから。
プロの職人さんじゃないし、作業着なんてごく普通のだし。
ってなわけで、無理はしないことにして、他の制作を進めることにしましたよ。

つい最近「今年は制作に力を入れよう」と決めたので、早速描いていきたいところですが、なにせ点描画は久しぶりなもんで「まずは練習から」って感じで、ウォーミングアップがてらシンプルなデザインの幾何学模様の点描画を描いてみようと思います。

ワタシが動物を描く時のテーマは「no border(無国境)」で、観た人が思わずニッコリするような、ほっこりした作品に仕上げることを意識しているんですけど、作品を制作する上での共通のテーマは『調和と共存』なんですね。
カッコイイ言い方をすると、「森羅万象(宇宙全体のすべての存在や現象)」とか「自然と人と動物が一体となった世界観」って感じですかね。

そんな世界観を表すのに、作品に取り入れようと思ったのが「組紐文様」でして、過去作品にもいくつか用いて描いています。

無限(endless) / 2017年制作
環(loop) / 2017年制作

「組紐文様」は一筆書きで描かれる文様で、「始まりも終わりもない」「永遠の循環」なんかを表現しています。
これをベースに、更にはケルト文様を参考にして↓『調和と共存』を表現したいと思っていましてね。


で、点描画の話に戻ります。
まずは絵柄(デザイン)を考えないといけないので軽くスケッチなんかしてみまして

これを実際に描くわけですが、清書用の紙にダイレクトに下書きすると、鉛筆で描いたり消したりする間に紙の表面が傷んでしまうため、下絵は違う紙に描きます。(詳しくは、こちらをご覧ください↓)

清書する紙と同じ大きさの紙に下絵を描く工程がもっとも需要な部分なんですけど、その都度いちいち定規や分度器で測って幾何学模様を描くのは正直面倒なんですね。
時間もかかるし。
ってことで、作業をよりスムーズにするために、こんなものを作ったわけですよ。

パーツの原型です。
基本の形を作っておけばそれを写せばいいだけなので、測りながら描く作業がなくなってとってもラクになる、っていう算段です。

作り方はものすごく簡単。
必要なサイズの紙に折り目(縦、横)をつけて縦半分に折り、片面に模様を描きます。

用紙を裏返し、窓などで紙を透かしながら何も描いていない(白紙)側から模様をなぞればOKです。
紙を広げると、左右対称の柄が出来上がっています。

こんな感じで、今後必要になりそうな柄で数種類のサイズを作成しましたが、今回はこの2種類を使って

この柄を描いてみようと思います。

簡単に流れを説明しましょう。
下絵用の用紙を(縦、横、斜めに)折って折り目をつけて

カーボン紙を敷き、その上にパーツの原型を描いた紙をのせて、スタイラス(丸鉄筆)でなぞっていきます。

(これはインレタやスクリーントーンなんかの転写時に使用するものなんですけど、今回は原画を汚さないために使いました。)

下絵を描いている様子は、こちらからどうぞ↓

パーツをなぞる際、パーツ原型の紙の(中央の)折り目が、下の紙の折り目としっかり重なるようにのせるのがポイントです。
で、こんな感じに仕上がりました。

線が所々歪んでますけど、清書時に直せば大丈夫です。

この下絵を清書用の用紙に描き写したら

ペン入れしていきます。
まずは、ドローイングペンで一番外側部分を描き

中側は、つけペン(一番細い丸ペン)で描いていきます。

ペン入れの様子はこちら↓


とりあえずは、ここまで。

ものすごくあっさりでこれはこれで良いとは思うんですけどね。
ウォーミングアップだし。
でもやっぱり、個人的には全然物足りないので、もう少し描き加えて完成させたいと思います。

みなさまのご支援に感謝します。