見出し画像

日本のアート業界

コロナによって働き方の大改革が求められるようになって、色々と試行錯誤しているところではありますが、自身の活動については特別に大きな変化というのはなく、今までやってきたことを発展させていく感じです。
とはいっても、ず〜っと前からやっているブログやウェブショップなんかでもなかなか収入に結びつかずに悶悶としているわけですから、何が正解かなんてわからないわけですよ。
「満足のいく収入」という点ではまだまだで、数年前からアップアップな状態のままですからね。

それでも、自分にできることを続けていくしかありませんから、地味〜に制作は続けています。

画像1

ワタシの絵の技法はとにかく時間を要するので、「もっと簡単な描き方にして数を増やした方がいいよ」とか「これじゃ効率が悪いから大きい絵なんて描けないね」とか、今までいろんな声をもらってきましたが、それらを受け止めつつもうまく流せるようになりました。
最初は「その方がいいのか?」と描き方を変えてみたり、ウケがよさそうなモノを描いてみたりとブレブレでしたけどね。
アドバイスでもなんでもない私見にすぎないと理解しましたし、自身が目指すものがハッキリしてからは何を言われても気にならなくなったので、今はただ自分を信じてやり続けている最中です。

おかげさまで、ネットショップで少しずつ反応が増えてきているので、運営もしっかりやっていきたいと考えています。
オープンした頃は、ただアップすれば良い、買ってもらえたらラッキーくらいの感覚でしたから、「とりあえず」っていう甘っちょろい考えでした。
実店舗を持つことなくお店を開ける時代ですけど、見つけてもらう工夫や宣伝方法を考えるのはどちらにも共通して必要なことですから、そこを学ぶ必要があるわけです。
「マーケティング」ってやつですね。

アメリカのマーケティング協会の定義(2007年)では、『マーケティングとは、顧客、依頼人、パートナー、社会全体にとって価値のある提供物を創造・伝達・配達・交換するための活動であり、一連の制度、そしてプロセスである』と定義されています。
簡単にいうと、『お客様に商品・サービスを選んでもらうまでの過程全般の活動』で、更に言い換えると『「商品・サービスが売れる・選ばれる(お客様が買いたくなる)仕組みづくり』です。
絵描きにこれは必要か?って感じですけど、お客様をファンと考えれば個人活動においてはとっても大事なわけですよ。
商品を販売するという点では、流行(ニーズ)に合わせることが重要ですけど、どうアプローチして成果を上げるかという「戦略」は全ての業界において共通のものですからね。

作品のオリジナリティをニーズにどう合わせるか?
それをどうアプローチするか?
個人的にはこんな感じですけど、「受け手の意識が違う」というのが曲者で、これが「絵を売る」という難易度を上げているわけです。
というのは、作品(絵)を商品と捉えているので「高い」とか「安い」とか、値段で見るんですね。価値じゃないわけだ。
作品を制作したアーティストを応援する気持ちを顧客が持ち、作家の成長と共に作品の価値を一緒に上げていく、というのが本来の形なんです。
商品を買うんじゃなく、価値を買う、ってこと。
そもそもアート作品は生活必需品ではない(有用性があるわけではない)ですし、気軽に買える価格でもありません。
著名になればウェブに作品を掲載するだけで自動的に売れる、ってなりますけど、プロモーション活動を行う芸能プロダクションみたいなものがなければ、無名の作家のアート作品を売るのは無理です。
作品を売るには、まず作家個人のファンになってもらうことが最も重要で、ファンの獲得のプロモーションに力を入れる必要がある、ってことなんですね。
まさに、芸能人と同じ。
アーティストをプロデュースするプロダクションがないんですから、自分でやらないといけないわけですよ。

日本ではアートマーケットがほぼない(規模が小さいので事業が成り立たない)と聞くのは、プラットフォーム型(商品やサービス・情報を集めた「場」を提供する)でやろうとしているからみたいですね。
そうじゃなく、芸能プロダクション型で個別のアーティストの販促まで関わるやり方をしないと、日本のアートビジネスは成り立たないんだそうですよ。

じゃぁ、どうしたらいいんだ?
って感じでしょ。
だから(といってはなんですが)、ワタシは世界に向けて発信することに大きな重要性を確信して、活動の仕方を大きく方向転換する必要があると考えたわけです。

国内でアートビジネスが広がっていくことを祈りつつ、自分でやっていくしかありませんけど、国内で活動するアーティストのみなさん、頑張りましょう。

みなさまのご支援に感謝します。