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オンラインサロン倶楽部Baseball-Station㉓『ドラフト指名選手検証パート⑤~中京大中京高橋投手~』

 5回目のドラフト指名選手検証は、中日ドラゴンズに1位指名を受けました中京大中京の高橋宏斗投手です。

 183cm84kgという恵まれた身体から投げられる速球はMAX154km/h、球種はスライダー、カット、カーブ、スプリット、ツーシーム。

 彼の名を轟かせたのは何と言っても去年の明治神宮大会。

 明徳義塾戦で先発し、7回を投げ1失点、被安打4の10奪三振を取り、相手の名将馬淵監督から『今年見た中で一番の投手。球が低めに来る。体が開かないから。右打者の外角直球が速く感じる。球筋が良い。』と絶賛されました。

 この時点で来秋(今秋)のドラフト候補に名乗り上げます。

 そしてそのまま、天理高校、健大高崎高校に勝ち(この試合では先発せず)、見事明治神宮大会を優勝。

 選抜甲子園での活躍が期待されましたが新型コロナで大会は中止。

 最後の交流戦で智弁学園相手に10回投げ抜き、勝利しました。

 私も実は去年の明治神宮大会準決勝、天理戦を現地で見ており、実際にハイスピードカメラで撮影しました。

 倶楽部Baseball-Stationでも高橋投手の分析は去年紹介しているのですが、今回は今夏の交流戦の動画を分析し、昨秋との違いを検証できればと思います。

 まずは野球太郎での分析結果を紹介しましょう。

 点数は9点。

✅『身体能力で投げる未完成の大器』

✅軸脚で真っ直ぐ立つ際に最近行う投手が多いサード側を目視して安定性を保つ。
✅そこから骨盤を前傾させながら軸脚を使った重心移動ができている。
肘も両肩の高さまで上がるが、その後に下がるような動きが見られるのが気になる。
✅そして胸も張りもボールが頭の真後ろまで隠れるくらいもっと張りたい。
✅そしてリリースは理想の位置で放たれている。
✅気になるのは踏み出し足の向き。
✅外側を向いて着地する珍しいタイプ。
✅その影響か、フォロースルーで一塁方向へ倒れる動きが多く見られる。
✅まだまだ未完の状態なので、NPB入り後は更に伸びる可能性大。
✅投手育成できる球団に入団したい。

 『投手育成できる球団に入団したい』…と言っているが、結果は中日が単独指名。

 中日の投手陣を見てみると…

✅大野雄大 11勝、1.82、32歳
✅福谷浩司  8勝、2.64、29歳
✅柳裕也   6勝、3.60、26歳
✅福敬登   5勝、3.55、28歳
✅又吉    4勝、2.77、30歳
✅勝野    4勝、3.88、23歳
(2020シーズン)

 と投手力育成が良いかと言うと…という感じ。

 さて高橋投手が1軍で登板できる日は、どれくらいになるのか?

 期待されて入団した甲子園優勝左腕、小笠原投手の成績は、

✅2016年、12先発2勝6敗、3.36
✅2017年、19先発5勝8敗、4.84
✅2018年、17先発5勝6敗、4.11
✅2019年、 7先発3勝1敗、2.56
✅2020年、 4先発1勝3敗、7.11

と通算、59先発16勝24敗、4.19

 決して褒められた数字ではないです。

 この小笠原投手を超える成績を期待される高橋投手の分析をどうぞ。

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