始まりの嵐を抜けて
一歩踏み出した先で出会うもの
右も左も分からなくて
とんでもない醜態を晒して
失敗して恥をかいて上手くいかないことばかり
傷をつくってはそれを癒して
何度も痛みに耐えてきた
足を止めたいと叫ぶ胸の内と戦いながら
進み続けたその先で
ふと気がつくと
いつしか体は傷に強くなっていた
歩み始めの嵐を通り抜けた頃
あのスタートの一歩を記憶の中で振り返る
そこには忘れていた大切な感覚と
淡くて苦いとびきり特別なギフトがあった
それは険しい道のりを歩んだ足跡を光らせる
立っているのもやっとな始まりの嵐には
一生物の財宝が眠っていた
それはその暴風が過ぎ去った後に
いつの間にか胸のポケットの中へと
忍ばされ、この目にだけ映る
確かな輝きを見せていた
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