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UFC276 結果・感想

二つのタイトルマッチが組まれたナンバーシリーズのUFC276はアデサニヤとヴォルカノフスキーが共に防衛を成功させる形で幕を閉じた。


ヴォルカノフスキー3戦目で差を見せホロウェイを完封!!

引用元:©︎UFC (Photo by Jeff Bottari/Zuffa LLC)

ヴォルカノフスキーはホロウェイとの3戦目で明確な差をつけて圧倒。成長と改善を見せたのは挑戦者ではなくチャンピオンだった。

正直何回戦っても同じ結果にしかならないと思わされる内容になっていた。

打撃の正確性・大振りではなく素早いコンビネーション。何より驚異的な強力なジャブ。

コリアンゾンビもオルテガもホロウェイもそのジャブと正確な打撃で血祭りにあげられている。

それ以外の選手というところを考えても、現在のフェザー級ランキング上位の選手でヴォルカノフスキーを攻略することが出来そうな選手は見当たらず、もう少し下からの突き上げを期待したいところ。

個人的にはブライス・ミッチェルやモフサル・エフロエフ辺りがいい戦いをしてくれるのではないかと思う。


安全な試合運びでキャノニアを退けたアデサニヤ


引用元:©︎UFC (Photo by Cooper Neill/Zuffa LLC)

アデサニヤとキャノニアで行われたタイトルマッチはここ何戦かと同じ流れを見せたアデサニヤの試合だった。

キャノニアが思った以上にアグレッシブにいかず、アデサニヤの得意なところでずっと勝負していた印象。

そこに持ち込ませるのがアデサニヤの上手さでもあるが、そこに付き合っていたらアデサニヤの攻略は難しい。

キャノニアはラウンドを重ねてから流れを変えようと組付に行ったが、既に汗もたくさんかいていたし何のきっかけも作れていなかったのでテイクダウンを取ることは出来なかった。

試合は互いに大きなダメージを負うことはなかったが、アデサニヤが距離を支配していたのでキャノニアのパワーは空を切り有効打を稼ぐアデサニヤに届くことは無かった。

ただ、組み付いて距離が近くなった時の打撃のもらい方が怖い場面が何回かあった。

アデサニヤは目と反応の良さで打撃を掻い潜るが、離れ側のフックなどをスウェー気味に避けようとした際に交わし切れずに何度か顔面にヒットしていた。

この時アゴがガラ空きになっているので強打でなくても場合によっては倒される可能性がある。

キャノニアも開き直ってアグレッシブに突っ込みながらアデサニヤの綺麗な戦い方を乱してグチャグチャな展開に引き込めたら良い一撃をヒットさせることが出来たのかもしれない。


次戦はアデサニヤVSペレイラ!?


アデサニヤは試合後のマイクでアレックス・ペレイラを次戦の相手に逆指名した。恐らく相性が良いであろうペレイラからしたら願ってもない機会だろうと思う。

ストリックランドを倒すアレックス・ペレイラ

引用元:©︎UFC (Photo by Cooper Neill/Zuffa LLC)


ペレイラは過去にキックボクシングでアデサニヤに2度勝利している上に今大会で連勝街道を突き進むミドル級4位の強豪ショーン・ストリックランドを打撃で打ち砕きマットに沈めている。

キックからMMAに転向した当初はグランドとテイクダウンディフェンスに不安があったが、テイシェイラの元で練習を積みその対応力にも磨きをかけている。

寝技やグランド攻防はグラップリングの強い選手とやった場合まだ対応し切れない部分はあると思うが、アデサニヤ自体が自らテイクダウンには行かないストライキング主体の選手なので、いざアデサニヤと戦うとなったらその点の心配もする必要がほとんどない。

そして体格が良くサイズもある。元々立ち技の技量でアデサニヤを上回っていたことも加味すると、以前とは競技の違うMMAルールの試合ではあるが今日の試合で致命傷にはならなかった攻撃、もしくは届かなかったような打撃がペレイラとの試合では次々とヒットして絶対王者の幻想を打ち砕くような驚きの結果に繋がるかもしれない。

アデサニヤがランキングのトップ層を退けた今、挑戦者として期待を向けられるのは新たに上位にランクインしたペレイラ。

MMAでの戦績はまだ浅いが、因縁のあるアデサニヤにとっては十分相手をする価値があり、また戦う必然性を感じた上での逆指名でもあったのだろう。

防衛を重ねる王者に対する脅威は依然残っているのでミドル級のこれからの展開も楽しみだ。

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