見出し画像

世界を激震させた絶対王者の陥落

先日のUFC278で歴史に残る劇的な大逆転が起きた。

ウェルター級タイトルマッチ
カマル・ウスマンVSレオン・エドワーズ

圧倒的な力量でウェルター級を支配していたウスマンが5ラウンド目の終盤でエドワーズのハイキックをモロに被弾して勝利を目前にしながらマットに沈んだ。

絶対王者が君臨していたウェルターのベルトは今エドワーズの手にある。

それは世界を激震させた劇的なKO勝利だった。

ただエドワーズはそのベルトを今後待ち構えているウェルター級の猛者たちから守ることが出来るのだろうか?

まずエドワーズがウスマンのようにウェルター級のトップ選手を次々に退けられるのかどうかと考えると、それは難しいように思う。

コビントン、チマエフ、バーンズ、こういったトップファイターを相手に安定した試合を行えるほど穴の無い選手とは今の段階では思えない。

何より今回のタイトルマッチの内容を見てもわかるように、ウスマンとの再戦がまた組まれればウスマンがエドワーズからベルトを取り戻す可能性は非常に高い。

もしそうなれば王朝の復帰となり、彼を試合全体を通して制圧出来るファイターの到来を待つというこれまでと同じ状況に戻ることになるだろう。

ウスマンに対してそれだけの試合ができる選手が現時点でいるのだろうか。

確かに今回エドワーズは土壇場でパンチを囮にしてウスマンの頭を動かし、そこにハイを合わせた。

それは確かな技術で決してまぐれの勝利などでは無い。

けれど、全ラウンドを通して見ると総合的な力量にはやはり大きな差があった。

5回やったら4回はウスマンが取るのではと思ってしまうほどに。

しかしその内の1回をあの試合・あの瞬間に持って来たのだからやはり278が行われたあの日はエドワーズの日だったのだろうと思う。

そうして時代は動き王者は変わった。

ただ依然ウェルター級は競争が激しく強力なファイターたちがしのぎを削っている。

今回の負けを経験した怪物のウスマンがどのような変化を遂げるのか、それによってウェルター級戦線の動向は大きく変化していくだろう。

また、ウェルター級では近くチマエフVSディアスが行われる。

前回のバーンズとの試合を受けてかチマエフの根性試しのようなこのカード。

互いの力量を考えてもチマエフが負けることは考えづらいが、何が起こるか分からないMMAではまさかが起こり得ると改めて今回感じさせられた。

かつてのUFCのスターたちがオクタゴンを次々と去っていく中で、もしディアスが勝利するようなことがあれば一気にタイトル戦線へと浮上してウェルター級は一層混沌とする。

新しく動き出したUFCのウェルター級を支配するのは誰になるのか。

よろしければサポートお願い致します!これからの活動にお力添え頂けたら嬉しいです!