まず、受け止めること
「ママがいい!」「パパがいいの!」
保育園での朝の受け入れの時間は「ママがいい」「パパがいい」の大合唱になることがある。
大好きなママやパパと離れることは子どもにとって一大事だ。
「ママがいい」と泣き続ける子どもに対して、どのように言葉をかけるか。
「ママはお仕事だから保育園で遊んでいようね。お仕事終わったら迎えにくるから、それまで楽しいおもちゃで遊んでいようよ。」
しかし、子どもの泣きは激しくなるばかり。
なぜなら、子どもはママに会えない説明を求めているのではないから。
ママに会えないことは重々承知の上。
ただ、「ママがいい」という主張を聞いて欲しいのだ。
私は「ママがいい!」に対して、まずこう声をかける。
「ママがいいんだね。」
そう一言言うと、子どもは泣きべそをかきながらも頷き、
「ママがいいんだね。ママはどんな人?優しい?」などと聞くと、
「うん、優しいよ。いつも寝る時に抱っこして絵本読んでくれるの!」
などと、話し始める。
そして、その頃には涙も止まり、笑顔になっている。
まず、受け止めること。
「ママがいいんだね。」その受け止めは、その子どもの分かってもらえた!という安心感に繋がっていくのだと思う。
この受け止めは、「ママがいい」意外にも効果的である。
どんなに子どもが、わがまま全開で泣き叫んでいても、まず「○○したいんだね。」と気持ちを受け止めてから、「でも今は○○だからできないよ。」と話すと、比較的落ち着き、気持ちを切り替えることができる。
保育者のちょっとした一言や行動で子どもたちの反応が大きく変わる。
これだから保育は面白い。
子どもの言葉の裏側にある心の声を聴き、寄り添っていく保育者でありたい。
そして、子どもたちが安心して自分の思いを出せるような関わりをしていきたい。
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