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靴修理用ミシン

クライミングシューズの修理について。
コロナ後の今と比較してコロナ前は割と綺麗なシューズのご依頼が多くありました。
ご依頼数は今の半分以下と余り多くなく、2週間ほどでお返ししておりました。
コロナ前は起業3年程度の若造修理店でしたし、リピーター様の数も少なかった事もありますが。比較として、不適格な面もありますが、あきらかに変わった点もいくつかあります。

そもそものシューズの値段が昨今の円安により5000円以上の値上げ。16000円くらいで買えたシューズが20000円オーバー。
20000円でおつりが貰える価格は幸せだったと改めさせられました。
修理に使用している材料費も同時にあがり、今のシューズの価格はある意味適価ではありますが、なんとも納得し難い状況です。
価格だけではなく、100%輸入品の為、欲しいタイミングで買えなくなったというネガも現れはじめました。

なかなか気軽にシューズが買えなくなった状況となり、我が修理店に沢山の修理依頼が来るようになりました。
現在の納期は3ヶ月。。。とにかく数をこなさなくてはと、締め切りに追われる日々となりました。
修理依頼数の増加だけならなんとかなると踏んでおりましたが、修理の箇所や難易度が上がり、それがさらに締め切りストレスに追い討ちをかける。

以前ならお蔵入りされていたシューズにチャンスタイムが訪れる時代になったようです。
以前よりも多くの方が、シューズの修理、業界用語でいうところのリソールをすることになり、お店の認知度もあがり、これ治るかなぁ?という問い合わせも多く頂くようになりました。
基本的にはどんな物でも治すスタイルを貫きたい為、様々なヤバ案件も承らせて頂きました。

その修理の中で以前に増して使用される事になったミシン。
起業当初は手縫いで闘う!どちらかといえば縫製修理はしない方向と考えておりました。
ですが、縫製についての問い合わせが増え始め、ミシンを買う決意をしました。
とはいえ、今も昔も貧乏ショップでゆとりはないので、中国製の安い靴修理専用ミシンを某オークションサイトで購入しました。
不具合箇所をカスタムした仕様とのことで、なにがどう変わったかはわからないけど、カスタムという言葉に心がアガり、購入。

小学生の家庭科で触った以来のミシン。
しかもその時に触ったミシンには程遠い。
とにかくYouTube動画をサーフィンしまくり、使い方を知り、とにかくミシンに触る機会を作るようにしました。
気難しさもありますが、とにかく縫える事で新しく作り上げられる物が増えました。
今まさに、縫製修理がヤバいほどに増えてしまい、丸1日を縫製に使う事もあります。
まだまだ知らない事は沢山あり、実はもっと効率の良い使い方があるのではないか?などと考えながらミシンに向き合う日々となります。
どんな事でも、数をこなせばおのずと技術を得られるという昭和的な非効率な覚え方でしたが、考えもなしにこれをやるのは時間の無駄。

なければないなりに考える。
あったらあるなりに考える。

あの時ミシン買って良かったと改めて思った為、記述させて頂きました。

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