建物調査診断報告書 ② ~ 調査は「工事ありき」の結果

報告書をよく読んだが「修繕が必要である技術的な根拠」は明確に示されていない。2019年にも、給水管の調査と交換工事の提案があった。管理会社に「技術的にどこに問題があるのか?」聞いたが、明確な回答が得られず、その工事は却下された。これらの調査では、調査結果がどうであろうと「工事ありき」の結果でまとめられていると思われる。

この件については、ダイヤモンド(2018.04.27)に以下のような過去記事があったので抜粋する。
※抜粋:工事をしたくてうずうずしている管理会社や関連会社には、決して建物調査を依頼してはいけない。「工事ありき」の結果が出てくるのは目に見えている。ひび割れやタイルの浮いている部分を羅列して、得々と大規模修繕工事の早期実施の必要を説いてくれるだろう。大切なのは「修繕工事をやらない人」、例えば管理会社や工事会社としがらみのない独立したコンサルタントや、マンション管理士をパートナーとして建物調査をしてみることだ。そうして本当に壊れている部分だけをパッチワーク的に修繕すればいいのだ。

2019年の給水設備交換の件は、まさに上記過去記事が当てはまるケースと考えられる。長々とした説明と、質問に対する不明瞭な回答を繰り返す、クライアントを軽視した対応であった。

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