見出し画像

お礼の手紙のような

こんにちは。このCRAFT BANK立ち上げ時に、ブランディングのお手伝いをさせていただいた公庄(ぐじょう)です。早いものでオープンから約10ヶ月が経ちました。

before
after!

ファウンダー&醸造家のお二人は、今日もここでビールをつくってらっしゃいます。仲間は増え、福知山の大学を卒業した若者が町から離れずここで働いたり、鉄道会社という安定した仕事を辞めてここに来た人なんかもいたりするそうです。

銀行時代の机に和紙を貼ったカウンター


もともとこのブリューパブは「ビール片手に、なんかやろう。」を合言葉に、美味しいクラフトビールを飲みながら地域の人たちがつながり何かが始まる、そんな場にしたいねという思いがありました。

僕は福知山にいるときたまに顔を出す程度ですが、それでも当初の思い通り、ここでいろんな人と出会いました。

たとえば福知山にプロサッカーチームをつくるという夢を持つ人。地元で有名なヤキイモ屋さんやパティシエ。有名企業のPR プランナー、東京から長野へ移住したという音楽プロデューサー……。

学校や会社以外で、誰かと出会える居場所を持つことはとても贅沢なことだと思います。すでに常連さんもたくさんいらっしゃるようで、街に根強いファンができ、必要な場所になっているのを強く感じました。

元金庫室の個室

そしてこのnoteを書こうと思ったきっかけでもあるのですが、地元だけでなく遠く離れた県にも、ファンになってくれる人がいました。

まったくつながりのなかった、群馬(なのかな?)の「さとり世代のビアライフ」さん。CRAFT BANKビールの味わいはもちろん、ロゴの成り立ちやコピーに込めた想いまで、ご自身のポッドキャストで熱く語ってくれていました(コピーについては9:00~、ロゴは13:00〜頃)

「さとり世代のビアライフ」さん、ありがとうございます!
ブランディングに携わるものとして、冥利に尽きるといいますか、すごく嬉しくなりました。

謎の角


少し個人的な話になってしまうのですが、僕はふだんコピーライティングを生業にしています。とても面白い仕事ではあるけれど、果たして自分の言葉が本当に届いているのか、ふと心配になる時があります。

この、エンタテイメントや情報が爆発的に溢れ、人工知能まで喋りだす時代に、自分の言葉など聞こえているのか、そもそも必要なのか。(かくいう僕だって普段は広告メッセージなんて見向きもしません)

そういったモヤモヤを抱いていたので、自分が関わった仕事が、街の人たちの出会いを増やしたり、遠く離れた人を喜ばせたり、大げさに言えば誰かの人生が少し動くきっかけになったり、そんな手応えを感じられることに、改めて感謝しています。

何も業界に限った話ではなく。自分の発する声が喧騒にかき消されてしまうのではないか、と感じる人は少なくないと思います。もしかしたら「さとり世代のビアライフ」さんの配信や、これを読んでくれている方だってそうかも知れません。

でも、こうして一人にしっかりと届くこともある。遠く離れた小さな(?)部屋から配信されたポッドキャストが、京都の福知山や東京の青山(のデザイナーも喜んでました)に確かに届き、こうして今アンサーのような駄文を書いている。そう考えると、なかなか素敵な時代だとも思います。

人間の心の動きが、「いいね〇〇件」「再生回数〇〇回」などと数値で評価される昨今ではありますが、当然ながら、数字と感動は必ずしもイコールではない。ケーピーアイというのはビジネスでは必要でしょうが、100人に広く伝わることと1人に深く刺さること。その価値を簡単に比べられるものではない。そんな当たり前すぎることに気づかせていただき、とても励まされました。

どうもありがとうございました!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?