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教育実習から1年を経て

 ☆写真は2年1組の子が作ってくれた消しゴムハンコ!

 2020年10月26日〜11月13日の3週間、僕は母校の中学で教育実習を行いました。それからどうやら今日でちょうど1年たったということで、印象的だったことを記していこうと思います。

 まず、実習を開始した時には、既に僕が中学を卒業して7年という月日が経っていたので、流石に僕が知ってる先生はいないだろうなと思ってました。でも、僕が中学生だった頃の先生が数人まだ残っていましたし、校舎の構造も大して変わっていなかったため、特に何も緊張せずに実習期間を過ごすことができました。

 実習先の担当クラスは2年2組でした。振り返ると、実習初日に「大変かもしれないけど頑張ってね」と先生方に言われた記憶がある(笑)そんなことを言われたので、上手くクラスの雰囲気に馴染めなかったらどうしようかと悩んでいましたが、「先生家どこですか」「高校どこ行ったんですか」「先生YouTuber誰見ますか」「芸能人の〇〇に似てますね」「名前で呼んでほしい」などと他愛のない話を含め、生徒の方からもたくさん話しかけてきてくれて、当初抱いていた不安はすぐになくなったし、むしろ居心地のいい時間を過ごすことができました。

 実習終了2日前の昼休みには、家の棚からほじくり出した赤ジャージを着て、皆とPK対決をして外で遊んだり、生徒にブレザー着させられたり、一緒に授業受けようと言われたり、生徒達と触れ合う時間をたくさん作ることができました。他にも数学の先生の指示のもと一発芸をみんなの前でやったり…ほとんど遊びみたいなことしかしてないじゃないかと思われるかもしれないですが、そうとも限らないですよ。僕はあまり黒板に書く字が綺麗ではないと自覚していたので、教育実習中の授業は全てPowerPointを使って授業しようと思っていたのですが、ちょっとだけ書いた字を生徒たちが「すごくきれいですね」と褒めてくれたので、自信を持って黒板に文字を書くことができるようになりました。教育現場に立った今、黒板に自信を持ってチョークを使って書くことができるのは、実習中に字が綺麗だと褒めてくれた生徒たちのおかげです。そうやって褒めてくれた子達との会話で今でも強烈に覚えているのは、「どうせ実習が終わったら、ゆうご先生は私たちのこと忘れるんだ」と言われたこと笑 「忘れるわけないじゃん」とその時は返事をしました。勿論今も忘れてません。正直今でも2年2組のメンバーの名前は全員言えると思っていますし、特に「私たちのこと忘れるんだ」と言った子の誕生日は約束したので忘れてません。その子は11月21日、その子と一緒にいて、前期学級委員を務めていた子は12月9日、後期学級委員を務めた子は5月3日だったかな。5月3日が誕生日だった子は、地理の授業でいちごの写真を見せた時、「いちご!!」とちょっと声を出していて、それをなんだか微笑ましく感じた記憶がありますね。どうやらいちご好きだったようです。

 実習最後の11月13日(金)のお昼休み、校内放送で全校生徒にお別れをいう時間がありました。そこで僕は感謝の気持ちをこめてお礼を伝えました。最後には校内放送にもかかわらず、涙してしまいました。放送室を出て、2年2組の教室に戻ると、女の子が5人ほど泣いていました。泣いてくれるってすごいなと素直に思いました。最終日最後の帰りの会では、花束と色紙、手紙を生徒達がくれました。学級委員の男子が代表して声を震わせながら手紙を読んでくれました。最後の写真撮影が終わると、なぜかいきなりバスケ部の男の子が泣いていて…男の子から泣かれる経験は塾で働いてた時代を含め一度もなかったので、すごく嬉しかったです。2組以外のクラスでも全体写真、個別写真を撮ろうと言ってもらえたのも忘れられない記憶です。

 実習終了後、家に帰って、みんなから回収したプリントを見ると、「嫌いだった社会が好きになった」「説明がわかりやすくて面白かった」「授業が楽しかった」とか沢山の温かい言葉がメモ欄に記されてあって、生徒からの愛を感じました。7年前自分が中学を卒業する時、「この中学で本当によかった」って心の底からそう思ったし、それから7年が経ち、実習とはいえ、自分が教壇に立つ側になった今も、「この学校を卒業できてよかった」ってまた思えた。教師という職業のやりがいを改めて教えてくれた教育実習、そしてそこで出会えた人達には一生感謝の気持ちしかない。2年生のどのクラスの子達も温かかったし、何より授業を担当しなかったにもかかわらず、沢山話しかけてくれた当時の1.3年生にも、すごく感謝してます。またみんなに会えたらいいな!

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