夜中に子連れでブックオフ

あまり考えすぎないで書き始めてみよう

夜22時にブックオフにベビーカーを押した母親と、抱っこ紐を付けた父親がいたら驚くだろうか?

2歳と7カ月の子供が居るから早く帰らなくてはいけないんだけど、外出した時にどうしても早く帰宅出来ない。下の子の授乳を終えてトイザラスを出たのがもう20時だった。駅までの道を歩いていたら下の子が抱っこ紐の中で眠り、上の子がベビーカーの中で眠った。東中野の駅に降りて、やっと夫婦で話が出来る。お腹も空いている。子連れで夜に入っていい店は無いものか。商店街を歩いているうちにどんどん閉店してゆく。商店街の遅くまでやってるフランス総菜屋さんでプリンを2つ買う。ポレポレ東中野のカフェの外席なら入れるかも、私が言って歩いて行ったがもう終わっていた。そのまま下ってゆくと古着屋があり、緑色の髪の店員さんから80サイズの娘のスパッツとプラレール柄の歯ブラシ3本セットと、私の800円の黄色い上着を買った。そのまま夜道を歩いていたら、酔っ払って足がもつれた女性が隣の男性に支えられて歩いているのが見えた。裏路地へ曲がったところを通り過ぎると、高い悲鳴が聞こえた。抱っこ紐をつけた夫が恐る恐る路地まで戻って、いま悲鳴がしたよね?と路地に入ってキョロキョロした。私は路地の入り口でベビーカーを持ったまま怖くて固まっていた。人通りもあるし、多分大丈夫。と言って夫が帰ってきた。子供が居ないころなら警察を呼ぶ余裕があったんだけど。明日の朝ニュースになりませんように、何も出来なくてごめんなさい。そう言いながら線路沿いを歩いていたら「中央線!」と叫びながら2歳の長男が起きた。21時だった。駅前まで引き返してパスタメニューがあったからミスドに入った。夜中に子供を連れているのに罪悪感はあり、電車の見えるテラス席に陣取り、人目を気にして抱っこ紐をしてない私だけがレジに買いに行った。大人にはパスタと、長男にはクラムチャウダースープ、あとホットカフェオレを注文。長男がスープを飲むので、あつあつが来ると冷ますまで飲ませられない。店員さんにこのスープはあつあつしかありませんか?と聞くと、いやいまから機械から出すので調整できますとのこと、ぬるめをお願いし、皿に氷を2つ入れてすぐ飲めるようにしてもらった。あつあつのパスタと常温のスープを運ぶと、テラス席は冷えると抱っこ紐をつけた夫がパーカーのフードを被って寒そうにしていた。大人は朝からちゃんと食べていなかったから、かけこむようにパスタを吸い込んで食べた。長男はイヤイヤ期でスープを熱くないよ、味見する?と聞いても、「味見しないの、要らない」とスープの入ったスプーンを手の甲で跳ね除けられてしまった。もう食べないことについて、普段のように深追いしたり説得するのはやめてカフェオレを飲んだ。夫が甘いのが欲しかろうと思い、売れ残っているポンデリングいちごと、フレンチクルーラーを指差すとお財布を持って買いに行った。息子にバレると甘いものを食べると聞かなくなるのでジェスチャーだ。袋に入ったドーナツをベビーカーの後方の席で代わる代わるこっそり食べた。私がポンデリングを食べていたら、息子にその袋なに?と聞かれたが隠れて食べて上手くかわした。先ほどの緑色の髪の古着屋が仕事上がりなのか通って目が合った。もう帰ると息子がいうので、最寄り駅まで電車に乗り帰ってきたが、ブックオフに寄りたい。もう22:40だから早く帰らないといけない。子連れでブックオフに入っていい時間ではないとわかっているが、夫も私もどうしても諦められない。もうこんなに遅いから少し早く帰っても仕方ないという気持ちもある。ベビーカーを押しながら店員と目が合わないようにすっと入った。絵本コーナーまで一直線に行き、ベビーカーの中の長男が騒がぬよう絵本を見せている間に夫に5分の自由時間をあげて、さあ次は私の番となったときに、お散歩いく〜と飽きた様子の息子が叫んだ。漫画と文庫の棚をさささと見てレジに向かう。結局絵本しか買えなかった。こんな時間に常識を破ってきたにしてはしけた収穫だった。

なんで私たちは日曜日に子連れでこんな夜遅くまでで歩いてしまうのか。元々鬱で産後うつ、そして虚弱体質の私、そして早くに母親が家を出てしまい祖父母に育てられた夫。私もシングルマザーで育ったし、お金は無くて困ってきたし、障害者だし、子育てするには問題の多い私たち。


誰に聞いてもこの時間にブックオフは無いって言われるだろうね、ママ友には話せない。私も聞かれたらいいんじゃない?とは言わないだろう。

なんでちゃんと子連れが家に帰る時間に帰れないのか、それって発達心理学で言ったら説明がつきそう。カウンセラーに解読して貰えば何かだろう、いや最近ではカウンセリングも対処療法が多いから誰も解説はしてくれないよ。本読んで内省しないと駄目なんだよ。と話しながら私たちはやっと家に帰った。




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