2023年おすすめ新譜アルバムVol. 79: Devon Gilfillian「Love You Anyway」
新譜アルバム紹介Vol. 79です。
今回紹介するのは、ナッシュビルのシンガー兼ギタリストのDevon Gilfillianがリリースした「Love You Anyway」です。
Devon Gilfillianはナッシュビルを拠点に活動するシンガー兼ギタリストです。
2010年代半ば頃に登場。2016年にはEP「Devon Gilfillian」をリリースします。2020年にはアルバム「Black Hole Rainbow」と、Marvin Gayeの名盤を丸ごとカヴァーした「What's Going On」をリリース。2021年には「Black Hole Rainbow」のデラックスエディションも発表しています。
ソウルフルでスウィート、絞り出すような苦みも備えた歌を聴かせるアーティストです。ソウル色もありますが、ベースとなっているのはブルース。ギタープレイもそのニュアンスが強いです。ヒップホップ要素も自然な形で導入します。
今作はエレクトロニックな要素も多少ありますが、基本はオーガニックな質感の作品です。ブルースやゴスペル、ソウル、ヒップホップなどとも隣接するハイブリッドな快作に仕上がっています。
明るいムードのソウルフルな曲。
小気味良いギターと骨太なドラムが効いたサウンドで、ブルージーな歌を聴かせる好曲です。Chance the Rapperあたりが好きな方も是非。
2. The Recipe
この曲もちょっとSave Money周辺っぽい匂いがします。
オルガンも導入したゴスペル要素のある曲です。コーラスを巧みに用いたフックもばっちり。
3. Brown Sugar Queen (feat. Janice)
今作のハイライトの一つ。
アフロビーツやレゲトンのようなリズムを使ったダンサブルな曲です。ソウルフルな歌を聴かせる女声シンガーのJaniceとも息が合っています。
静かなムードから徐々に盛り上がるゴスペル。
とにかく歌が圧巻で、シンガーとしてのDevon Gilfillianの魅力が堪能できます。ラストの音の抜きも絶妙。
ドラムにヒップホップ以降のものを感じる曲。
全体的にはブルースよりもソウル寄りで、ホーンも導入した暖かいサウンドでソウルフルな歌が楽しめます。後半のギターソロもソウルっぽいニュアンス強め。
優しく穏やかなソウル路線。
基本的にはオーガニックな質感ですが、808をサラっと入れたりとエレクトロニックな味付けもあります。ギターのブルージーな要素の強すぎない入れ方が絶妙。
11. Love You Anyway
壮大なゴスペル系の曲。
優しいギターに弾けるようなドラムやオルガンを合わせたサウンドで、絞り出すような歌声を聴かせる好曲です。後半の歌ヂカラは特に圧倒的。
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